メニエール病とは?めまいや吐き気、耳鳴り、難聴の原因
”メニエール病”は、日常生活に支障をきたすほどの激しい「めまい」と「吐き気」の発作が、突然繰り返し起こるのが大きな特徴です。また、「耳鳴り」や「難聴」などを伴うことも多くあります。メニエール病は耳の病気の一種ですが、原因は心身のストレスであったりと、その実態はまだあまり認知されておらず、当院にもめまいなどの症状で悩まれ来院される方が多くいらっしゃいます。誰でもかかる可能性があるメニエール病の原因や特徴、治療や予防法などを、より多くの方に知っていただければと思います。
悩んだら耳鼻科か鍼灸院へ・・・メニエール病の症状
メニエール病の症状として、以下のようなものがあります。
代表的な症状
めまい/耳が詰まる/難聴/ふらつき/耳鳴り(耳がキーンとする)/ふわふわ感(身体が傾くような感覚になり実際によろけたり、静止している物が動いているように見える)
併発がみられる症状
頭痛/めまいによる吐き気や嘔吐/自律神経の働きが崩れることによる顔面蒼白や冷や汗など
これらの不調に思い当たりがあり、原因がわからず悩んでいらっしゃる方…一度”メニエール病”を疑ってみても良いかもしれません。
メニエール病の特徴、治療法、予防法
メニエール病について簡潔にまとめました。メニエール病に類似の病気として<めまいを伴う突発性難聴>や<小脳・脳幹を中心とした中枢性疾患>などがあり。さまざまな検査で鑑別し適切な治療を行う必要があります。
めまいや難聴、耳鳴りなどで悩んだら、耳鼻咽喉科を受診する、あるいは一度鍼灸治療を試していただくことをおすすめいたします。
かかりやすい人
30代~50代に多い/女性の比率が多い/高齢者には少ない
※近年は生活習慣の違いから高齢者・男性でも増加の傾向がある
原因
内リンパ水腫(=内耳のリンパ液が増えて、水ぶくれになる)によって血液循環が阻害される
かかりやすい状態 ストレス・睡眠不足・疲労・気圧の変化・几帳面な性格など/水分や塩分の排出不全/自律神経系の異常など
発作の持続時間
数分で治まることもあれば、数時間続くことも
発作の間隔
週1回程度から年1回程度、1回のみなどと個人差が大きい
治療法
①ストレスの低減・生活習慣の改善
②薬物療法:めまい止めの点滴や内服薬/利尿剤・抗不安薬・循環改善薬・ビタミン剤などの内服薬/ストレス蓄積を回避するための抗不安剤など)
③手術:内リンパ嚢開放術、ゲンタマイシン鼓室内注入術など
④鍼灸治療
予防法 ストレスの原因を避ける/規則正しい生活習慣を心がける/睡眠不足を解消する/過労に留意する/運動習慣を身につける/喫煙やカフェイン、アルコールの摂取量を低減する など
ストレスや生活習慣がメニエール病を引き起こす
最も知っておいていただきたいのは、メニエール病の発症と進行の最大の原因がストレスや睡眠不足、疲労であるということです。
また、メニエール病を発症してしまった場合も、薬物療法だけでは根本的な治療にはならないのです。「薬で症状を抑えられる」ことで安心を得ながら、ゆっくりとストレスの原因を見つめ直したり、生活習慣を改善することが必要といわれています。
なぜ鍼灸治療がメニエール病の予防や改善に効果的なのか?
鍼灸治療は、血管や神経に直接刺激を与えることができるため、血行不良や自律神経の乱れの改善を大変得意とする治療法です。また神経刺激によって、心身が休むときにはたらく副交感神経を意図的に優位にすることができるので、ストレスによって発症している疾患も改善することができます。
メニエール病へのアプローチ
メニエール病の治療としては、原因である内耳の血行不良はもちろん、全身の血液循環や自律神経のバランスを正し心身の状態を改善します。
めまいで悩む人のイメージ
耳鼻科では服薬などの対症療法でメニエール病の症状を抑えながら、原因となるストレスや生活習慣の改善を指導される治療が多いのですが、鍼灸治療では服薬・通院と並行することで効果を増強できますし、薬による体への影響が不安な方も選択できる治療であるというのが鍼灸の良いところです。
「メニエール病かもわからないし、病院を受診するほどか悩んでいる・・・」という方から「すでに病院での治療はしているものの他の治療にも取り組んでみたい・・・」という方まで、あらゆる方に気軽に試していただけるのが、鍼灸治療です。