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ストレスについて

  仕事のストレス その実態は?

人は、さまざまな理由でストレスを抱えてしまうことがあります。例えば「仕事のストレス」を見てみましょう。厚生労働省が行っている「労働安全衛生調査(実態調査)」の2017年の結果によると、労働者のうちの半数以上が、仕事や職業生活に対して強いストレスを感じていることが分かります。仕事をする上でストレスを抱えている人は、20歳未満は4人に1人ですが、20歳代になると急に増え「2人に1人以上」という結果になります。全年齢層をあわせると、58.3%の人が、何らかの「強いストレス」を抱えています。

  さまざまなストレスは体にどう影響するのか

ストレスとはそもそも、「外からの刺激による心や体の反応」のことです。ストレスを起こす原因をストレッサーと呼びますが、何がその人にとってのストレッサーになるかは分かりません。また、結婚や離婚などの「生活が大きく変わること」や、親しい人との死別、自分自身の病気なども、人によっては大きなストレッサーとなります。「子育て」がストレッサーとなるケースもあります。
一般的に、ストレスによる反応には

  • 心理的反応:怒りや不安、悲しみ、不眠、怒りっぽい、注意力・集中力・記憶力・判断力の低下など
  • 身体的反応:頭痛や腹痛、めまい、疲労感、血圧の上昇、下痢や便秘など

があるとされています。これに対して人が起こす行動の変化には、過食または拒食、多量の飲酒、喫煙など、悪しき生活習慣ともいえる行動があります。ストレスが強い生活を続けていると、やがてさまざまな病気の原因ともなるのです。一時的な体調の変化であれば、ストレッサーから切り離された生活を、数日間送れば良いのかもしれません。しかし、一度かかってしまうと一生涯付き合っていかなければならない慢性疾患も含まれています。また、国立がん研究センターが行った研究(2018年1月に結果を公表)では、「長期的にわたり、自覚的ストレスレベルが高ければ、全がん罹患リスクが高くなる」という結果が出ています。 慢性的な病気やがんになれば、受診、検査、投薬、治療など、毎月の医療費は膨らんでいきます。「仕事や責任の大きさ」「対人関係」などから始まったストレスは、放っておくとさまざまな病気を引き起こし、治療費も多くかかってしまう可能性があります。。

  ストレスに対するツボ


中衝(ちゅうしょう)

中指の爪の生え際の、内側(人差し指に近い側)にあります。
中衝は体全体の血行を良くし、リラックスできます。
気持ちが不安定で仕事になかなか集中できないとき、気持ちのバランスを整えられます。
冷えが気になるときや、眠れないときにも効果的です。


小衝(しょうしょう)

「関衝」とも言います。
小指の爪の生え際の、内側(薬指に近い側)にあります。
イライラして作業に集中できないときに、イライラした気持ちを静めてくれる効果があります。
ここを数分間押しているだけでいやな気持がスッと消えていきますよ。
動悸や神経性胃炎、不眠にも効果があります。


神門(しんもん)

手首にある横のしわの小指側で、少しへこんでいるところです。
「神様の入ってくる門」という意味があります。
副交感神経を活発にする効果があり、ストレス解消につながります。


 

体温について

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、体温についてです。

寒い毎日が続く中、身体がなかなか温まらず、冷えきっていませんか。冬の冷たく乾いた空気の中では、風邪や感染症などのウイルスも活発になっています。体温を上げて免疫力を高めることが、健康を守ることにつながります。

健康的な人の平熱は、36.5度~37.度程度と考えられています。思っていたよりも高いと感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。近年、大人だけではなく、子どもにも36度以下という低体温の方が増えています。また、高齢になると体温は低くなりがちで、風邪をひいても熱があまり高くならないことがあるので注意が必要です。ご自分の平熱は、朝・昼・夜の体温を測って、平均を出すとよいでしょう。

低体温になると、血流が悪くなり、免疫力も低下。身体に入り込んだウイルスや細菌に対応できず、発病しやすくなってしまいます。逆に体温が上がると、血流が良くなり、約60兆個もの細胞に栄養と酸素がいきわたり、老廃物の排出もスムーズになります。体温を1度上げると、免疫力は5~6倍アップするといわれています。血流が良くなると、免疫を司る白血球の動きが活発になり、病気から身体を守ります。

年齢とともに、平熱は低下する傾向にありますが、それでも運動や食事、服装などに気を配ることで、体温アップが図れます。実際に、どんな風に「温活生活(体温アップ対策)」をしたら良いのか、まとめてみました。


筋肉量を増やす
体温を上げるには、筋肉をしっかりと鍛えること。中でも、大きな筋肉がつきやすい太ももを鍛えることは、体温アップを後押ししてくれます。1日10回のスクワット、1日30分のウォーキング(できれば坂や階段のあるところ)など、毎日少しでも身体を動かすことが筋肉量を増やします。

身体を温める食事を
飲み物は、なるべく常温や温かいものを摂るようにし、身体を温めるショウガやネギ、ニラ、カボチャ、卵、レバー、チーズなどを食事に摂り入れましょう。食事後は体温も上がるので、朝ご飯を抜いたりせず、3食きちんと食べることが大切です。

もう1枚プラスで温かい恰好を
肌着を厚手のものにしたり、タイツや靴下、ネックウォーマー(マフラーのようなもの)をプラスしたりして、寒さが入り込むのを防ぎましょう。また、いつもの靴下の中に、シルクの5本指靴下(冷えとり靴下)を合わせて、重ねばきするのもおすすめ。末端から冷えるのを防いでくれます。


じっとしていると冷えやすいこの時期は、なるべく温かいものを食べて動くようにし、身体の中から温める努力を! 少しずつでも体温を上げることで、体調や肌つやにもうれしい変化があるはずです。

  体を温めるツボ

①湧泉(ゆうせん):足の裏にあるツボ
人差し指と中指に続く指の骨の間で、少し窪んだ所にあるツボで、手の親指で3秒間押していく(湧泉が温かくなるまで)

②血海(けっかい):膝上にあるツボ
膝のお皿の内側の端から指3本分上がった場所にあるツボで、親指で垂直に押し込むのを3秒、離すのを3秒繰り返していく(3~5分)

③三陰交(さんいんこう):足のくるぶしにあるツボ
足の内くるぶしから指4本分上がったすね骨の後ろにあり、足首を片方の膝の上に乗せて刺激していく(2~3分)

イライラ・不安について

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、イライラ・不安についてです。

  イライラや不安の放置は危険!?

日照時間が短くなる2月は気持ちがふさぎ込みやすく、イライラや不安を感じる、憂うつな気持ちになるなど、メンタルの不調を訴える人が増えるといわれています。こうした不調は、最初はちょっとしたものでも、放っておくといわゆる「うつ病」など、心の病に進行してしまうことも。この機にメンタルケアをきちんと見直し、精神を安定させる方法について知っておきましょう。

  原因にきちんと向き合う

イライラ、不安、憂うつ……表れ方は様々でも、それらはみな、不安定な精神状態が形を変えて出てきているにすぎません。こうしたメンタル不調が出ているときには、必ずどこかに大元の原因があります。 朝、通勤中に人と少し肩がぶつかっただけでイライラしたとしたら、なぜ、それだけでイライラしたのか考えてみましょう。すると、任せられている仕事が終わりそうになくて焦っていた、嫌な上司からの度重なる叱責にうんざりしていた、といった状況に思い当たるかもしれません。
いつもそんな状況におかれているとしたら、たとえば、余分なことはできるだけ省く、嫌な言葉はできるだけ聞き流す、といった術を身につけることも必要です。
メンタルの不調は、あなたの心からのSOS。「仕方ない」と放置したり、その状況を打破すべくもっとがんばろうとすると、さらに悪化しがちです。まず、今のあなたが抱えている負荷を減らすための対策を、何かしら講じることを考えてください。

  過去の体験に端を発するものも

メンタル不調の原因が、その人の育った環境など過去の体験にある場合も少なくありません。たとえば、会社で「認められたい」と思ってがんばっているのに、なかなか評価されないというときには、誰もが大なり小なりいらだちを覚えるかもしれません。しかし「認められたい」という気持ちがあまりに強い場合は、親に認めてもらえなかったという体験などが大元の原因となっていることも多いものです。そこに起因する劣等感や、形式的な価値観にとらわれて、苦しんでいる人もいます。
ツラくても、自分が何に苦しんでいるのか、その大元に向き合うことが大切です。カウンセリングを受けるのも一つの方法です。その場合、自分に合ったカウンセラーを探すことがポイントです。

  栄養状態もメンタルに影響する

メンタル不調は、実は、栄養素の欠乏によって引き起こされることもあります。たとえば、神経伝達物質の「セロトニン」の不足は、うつ病の一因となることがわかっていますが、このセロトニンは、「トリプトファン」というアミノ酸が材料です。トリプトファンの元になるのは、肉や魚、乳製品、大豆製品などのたんぱく質ですが、これが足りていない人が多いのです。また、トリプトファンは、鉄、マグネシウム、亜鉛などの栄養素が体内に十分にないと、つくることができません。
ほかにも、閉経前の女性が発症するうつ病は、少なく見積もっても、2割は鉄不足が原因だと考えられます。コレステロール値が低すぎると精神的に不安定になることもわかっています。脳と体のエネルギー産生や神経刺激伝達に関与しているビタミンB群、鉄の吸収にも関与しているビタミンCなどの不足から、うつ症状を呈する人もいます。
ですから、食事は非常に重要。バランスのよい食事を取ることは、体だけでなく、心を健康に保つためにも大切なことなのです。

  こんな状態があったら要注意

次のような状態が見られたら、それはメンタル不調のサインかもしれません。

✅元気が出ない、やる気が出ない
✅気分が乗らない
✅人に会いたくない
✅趣味が楽しくなくなった
✅体がだるい、痛い
✅仕事、勉強、家事などに、今までのように取り組めない
✅今までと違う感じや、何か変な感じがする

あてはまる項目が多いほど、メンタルが不調になる恐れがあります。そんなときはどうか、それ以上がんばろうとするのではなく、以下のような方法で、少しでも心身の負荷を減らすことを考えるようにしてください。

  血液検査で栄養素の状態を確認

メンタル不調を感じたら、まず、お近くの病院で血液検査をしてもらうことをオススメします。タンパク質、鉄、亜鉛など、ほとんどの成分は通常の血液検査で調べることができます。不足しているものがわかったら、栄養バランスの整った食事をとることはもちろん、必要に応じて薬やサプリメントを使うなどして、不足を補うようにしてください。
血液検査については、カラダの豆事典2014年5月の『「異常なし」でも要注意?!健康診断』でも説明しておりますので、ご覧ください。

  十分な睡眠をとる

メンタル不調の予防や改善には、睡眠も大切。人は、睡眠を取ることで自律神経のバランスを整え、免疫力を向上させています。睡眠には、ストレスを受けたときに分泌されるホルモンである「コルチゾール」の分泌量を適正化し、ストレスから回復させる働きもあります。その結果、イライラや憂うつ感などが軽減するのです。体だけでなく、心の不調を感じたときにも、睡眠をたっぷりとりましょう。

  自分のために時間とお金を使う

心を病む人の多くが、仕事や家事、育児に追われ、自分のための時間を確保できていません。忙しい現代人には難しいことかもしれませんが、たとえば、1日何分はジョギングする、散歩する、ぼーっとするなど、何でもよいので「好きなことをする私の時間」を意識的につくるようにしてください。 また、特に主婦の方などには「子どもの教育費のため、家計のため」と、自分には一切お金をかけずにお小遣いなしで我慢している方も多く見られます。もちろん、ある程度の節度が条件ですが、できれば、少しくらいは自分にもお金を使ってあげるようにしましょう。それが自分のメンテナンスにつながり、メンタル不調の予防となるからです。お母さんの心の安定は子供たちにも必ずプラスとなるのです。

  ヨガや座禅で自分と向き合う

ヨガ、またその中で行なう呼吸法には、瞑想を促し、精神をリラックスさせる働きがあります。ゆっくりと意識を集中することで、様々な雑念から気持ちを解放できたり、自分を認める気持ちになれたりするというメリットもあります。こうして自分と向き合うことは、自分を大切にすることにほかならず、それこそが、メンタル不調の解消にはとても大切なことなのです。
座禅に参加し、症状を大きく改善させた人もいます。座禅はたいてい、お寺などに大勢集まって行ないます。そこには、同じように悩みを抱えた人が来ていることが多く、そうした人たちと一体感をもちながら行なうことにも、セラピー効果があるようです。

  できるだけ笑う

笑うことも、メンタル不調の解消に大いに役立ちます。笑える映画や番組を見たり、笑いながら行なう「笑いヨガ」に参加したりするのもよいでしょう。口癖が気持ちを左右することがあるように、おもしろいことがなくても声と動作で笑うまねをするだけで、脳は「楽しい」と感じ、気持ちがポジティブになります。また、「あっはっは」と声に出すと酸素消費量が増え、免疫力も高まります。メンタル不調を抱えているときこそ、笑うようにしましょう。

  イライラ・不安に対するおすすめのツボ

■ 身柱-しんちゅう

首を前に倒したときに、首すじの後に現われる背骨の突起の下のあたり。第3胸椎と第4胸椎の中間あたりに位置します。マッサージをするときはピンポイントではなく、ツボの周囲を含めて刺激するといいようです。


■ 神門-しんもん


手首の関節で小指側にあるくぼみに位置します。


■ 巨闕-こけつ


みぞおち(へそから真上に上がる線上で、いちばん下の肋骨の手前にあるくぼみ)の下、指2本分のところに位置します。4本の指を揃えて、押し込むように刺激します。


■ 百会-ひゃくえ

頭のてっぺん、両耳と鼻の延長線が交わる点に位置します。指の腹を当て、下方に向けて心地よく感じる強さで押します。極端に強く刺激しないように注意。


 

免疫力について

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、免疫力についてです。
外に出たくないと思わせるほどの厳しい寒さの日々ですが、みなさまいかが過ごしですか?風邪などをひかれ、体調を崩したりしていませんでしょうか?まだまだ続く冬の寒さに打ち勝つための健康管理方法をご紹介いたします。寒い季節に体調を崩しやすい原因の一つに、免疫力の低下が考えられます。

  免疫力とは?

免疫力とは、体を守る力、のことです。普段空気中には多くの細菌やウイルス等が蔓延していますが、免疫力が高ければ、これらに打ち勝てるため病気にならずに済みます。免疫力UPは、生活習慣病予防にもなるともいわれていて、今注目されています!そもそも免疫力は、加齢・運動不足・食生活の乱れ・ストレスや過労・睡眠不足などで低下します。
そして特に寒い冬という季節は、体温が下がるため、免疫をつかさどる免疫細胞が活性化できず、免疫力がさらに低下しやすいので、ウイルスに打ち勝てずに風邪などの感染症にかかってしまいやすいのです。免疫力を維持するためにも、体温を保つことはとても重要です。寒い冬でも、免疫力を維持し、風邪にも負けず健康で快適な毎日を過ごせるよう、免疫力を上げるための活動についてご紹介します。

  免疫力を上げるための活動


・質の良い睡眠
眠っている間は免疫細胞の活動が活発になるため、適切な睡眠は免疫力が上がります。睡眠不足や睡眠障害は逆に免疫力を下げてしまいます。毎日の睡眠時間が確保できるような予定を立てられるといいですね。


・禁煙
たばこを吸うと酸素を体に送れず酸欠状態となり、栄養を送れない・老廃物を回収できない事態となり、免疫力が低下します。生活習慣病の発症リスクも増大させ、体にいいことがありません。


・バランスの取れた食事
一番大切なのは、3食きちんと「ごはん・肉魚・野菜」のバランスのとれた食事をとることです。ここでは免疫細胞を活性化するといわれている食材をご紹介します。<例>ヨーグルト、玄米、バナナ、にんにく、レバー、納豆、さば、しょうが、パプリカ、緑茶、ほうれん草、豆腐、しいたけ、れんこんなど。


・適度な運動
運動で筋肉を動かすことで体温を高められ、血流がよくなり代謝も上がります。また、運動により免疫細胞が活性化するため免疫力が上がります。激しい運動である必要はありませんので、散歩や体操など体を動かす習慣をつけられるといいですね。


・笑う
笑うと免疫細胞が活性化するという研究データがあります。またストレスも減少するといわれています。おもしろい話やゲーム、テレビ等、ご自身の趣味に合わせてぜひ笑いの多い生活を。


・体温の維持
寒い冬は体温が下がりがちになります。ぜひ首・手首・足首を冷やさないように、温かいかっこうでお出かけください。また、温かいものを飲んだり、入浴したり、からだの中から温めることも重要です。


・ストレス解消
ストレスがかかると、自律神経と呼ばれる、呼吸や体温、血管、内臓などの働きを調整している神経のバランスが崩れることなどから免疫力の低下が起こります。「病は気から」と言われているように、ストレスは万病の元です。ストレスをため込まないように


・免疫力におすすめのツボ

肥満症について

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、肥満症についてです。

肥満は、体に脂肪が蓄積し、体重が増加した状態のことですが、病気ではありません。一方、肥満症は、肥満によって健康状態に悪影響が出ていたり、内臓脂肪が過剰に蓄積したりしている状態を指し、治療が必要です。
肥満の度合いは、一般的に「BMI(Body Mass Index)」という、肥満指数で判定します。この指数は肥満症の判断基準ではありませんが、日本人の場合、BMIが25以上を超えたときから生活習慣病などの症状が増えることから、BMI25以上が「肥満」とされています。

内臓脂肪と皮下脂肪が原因

肥満症の原因となる脂肪は、内臓脂肪と皮下脂肪に分かれます。内臓脂肪は、内臓の周りにつく脂肪で、皮下脂肪は皮膚のすぐ下につく脂肪です。
内臓脂肪の蓄積は、脂質異常症や糖尿病、高血圧、脂肪肝などの原因となります。一方、皮下脂肪の蓄積は「睡眠時無呼吸症候群」や、膝など関節に異常が起こる「変形性関節症」などを引き起こします。
睡眠時無呼吸症候群は、脂肪が気道を狭めることで起こり、変形関節症は体重の増加で関節に負担をかけることが原因です。

肥満症とメタボの違い

肥満症と混同されやすいのが、メタボリックシンドローム(以下、メタボ)です。メタボは、内臓脂肪症候群とも呼ばれ、内臓脂肪が原因となってさまざまな症状が生じるもの。内臓脂肪の蓄積に加え、高血圧、脂質異常、高血糖のいずれか2つを併せ持った状態を指し、動脈硬化が進行しやすくなっています。
肥満症も内臓脂肪が原因の1つですが、メタボはそれだけでなく、動脈硬化を引き起こすリスクが高くなり、命に関わる病気にもつながります。肥満症と比較し、より動脈硬化の危険度が高いのがメタボです。

食べ過ぎと運動不足に注意

肥満症の主な原因は、食べ過ぎと運動不足です。内分泌の異常などが原因のこともありますが、割合としては少なく、大半は生活習慣に問題があります。
摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ると、脂肪が増え、体重が増加します。特に中高年になると若い頃と比較して代謝が落ちているので、体重が増えやすくなっています。
なお、肥満症の症状は、関節痛以外、目立った自覚症状がありません。そのため気づかないうちに、肥満が原因により症状が進み、さまざまな不調につながりがちです。そのため、日々の体重管理をしっかり行うことが大切です。

治療法とセルフケア

食生活を見直して減量

肥満症とメタボの改善は、減量して肥満を解消することです。ただ、極端な食事制限でやせようとすると、栄養不足を招いて、筋肉を減らしたり、骨をもろくするなどの悪影響が出ます。また、リバウンドもしやすくなります。
1日3食、栄養バランスの取れた食生活で、適正なカロリー摂取を心がけましょう。食事の量は腹八分目に抑え、間食も控えます。日本人は糖質が過剰になりやすいため、主食の量を減らすよう心がけることも大切です。また、ゆっくり噛んで食べると、満腹感が得られやすくなり、過食を防げます。

節酒を心がける

酒は百薬の長といわれますが、飲みすぎると中性脂肪が増えてしまいます。お酒は、ビールは中瓶1本、日本酒は1合、焼酎は0.6合、ワインは1/4本が目安です。また、揚げ物など高カロリーのおつまみも控えるようにしましょう。

有酸素運動で脂肪が燃焼

有酸素運動は脂肪を燃焼し、肥満を改善する効果が期待できます。運動でのカロリー消費は少ないとされますが、運動によって筋肉が増えると、代謝のよい太りにくい体になります。また、運動で血管が拡張することで、高血圧や高血糖、中性脂肪やコレステロール値の低下も期待できます。
1日20分程度、ウォーキングやジョギング、ラジオ体操など、長く続けられる運動を習慣化することが大切です。また、ひと駅前に降りて歩いたり、掃除の回数を増やしたり、日常生活の中で体を動かす機会を意識的に増やすのも肥満の改善につながります。

肥満症におすすめのツボ

「飢点(キ テン)」は脳の食欲中枢を刺激して不必要な空腹感をおさえてくれるツボです。ここを左右同時に10回くらい押しながら揉むと、「お腹は空いてないのになにか食べたい」という欲求がなくなります。新陳代謝が良くなり、やせやすい体へと体質改善もできます。

また、食欲中枢にも働いたうえに血糖値のコントロールにも役立つうれしいツボがあります。それは「滑肉門(カツニクモン)」といい、インシュリンをバランスよく分泌させる働きのあるツボです。糖尿病でなくても予防をかねて「飢点」を押すついでに押してみてください。より効果が出やすくなります。

「飢点(キテン)」

「飢点」は、耳の穴の前、顔寄りに小さな軟骨の突起がありますが、その突起のつけ根の真ん中にあるツボです。左右同時に人差し指か綿棒で10回くらい押しながら揉んでみてください。

「滑肉門(カツニクモン)」

「滑肉門」は、「水分」(お臍から親指幅1本分上のところ)から左右に指3本分の位置にあります。食後「滑肉門」を約5秒間押すのを3回繰り返しましょう。ただし、これはあくまでも適度な運動と食事を前提としたうえでの療法です。運動しないと筋肉がやせて脂肪の多い体になってしまいますから。

睡眠サイクルについて

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、睡眠サイクルについてです。

毎日を健康に過ごすには、良い睡眠が必要です。睡眠は、体と心を回復させる大切な時間です。では、良い睡眠とは、どういうものなのでしょうか?睡眠時間は6時間以上、しかも、質の高い睡眠を得るには「睡眠サイクル」を意識した睡眠をとることが必要といわれています。「眠りのサイクルは90分」という話を、皆さんもどこかで聞いたことがあると思います。

睡眠には周期があり、「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」が交互に訪れています。

その1回の「ノンレム睡眠」+「レム睡眠」のサイクルは、これまで「90分」だと考え

られてきました。

つまり、90分を1セットとして考えて、その倍数の睡眠時間(90分×4回=6時間、

90分×5回=7時間30分・・・)で起きると目覚めが良く、質の高い眠りが得られる、

と言われていました。

ところが、最新の眠りの科学によると、睡眠サイクルは必ずしも90分とは限らない、

ということがわかってきました。人は睡眠中、「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」を交互に

繰り返しています。眠りはじめには、ぐんと深い眠りに入っていき、「ノンレム睡眠」が

訪れます。そして、「ノンレム睡眠」が何分か続き、やがて覚醒に近づいて「レム睡眠」

になります。

その後、またしばらく経つと、深く眠る「ノンレム睡眠」に切り替わります。こうして

交互に繰り返しながら、「ノンレム睡眠」の眠りの深さは、朝に向かっていくにつれて浅

くなっていきます。では、この「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」、それぞれの眠りの最中

には、何が行われているのでしょうか?

○ノンレム睡眠

「ノンレム睡眠」は、「大脳と体の両方を休息させる」睡眠です。一日中、脳は活動

し続け、疲れています。その疲れを癒すためには、睡眠という休息が必要不可欠です。

体をリラックスさせる副交感神経が働き、体の力が抜け、呼吸が深くなり、脈拍も少

なくなります。そのため、大脳の働きが弱まって、大脳を休ませているわけです。

また、この時、体の深部体温が下がるのも特徴です。この脳と体の両方を十分に休ま

せるためには、とくに寝入りから3時間ぐらいの最も深い「ノンレム睡眠」が重要と言わ

れています。

○レム睡眠

一方、「レム睡眠」は、体は休んでいるものの脳は動いている状態です。脳の中の情報整理

をする睡眠といわれています。

呼吸は浅め、脈拍は変動し、急速な眼球運動(Rapid Eye Movement ,REM)が起こります。眼球運動とは、目は閉じていても、目玉がキョロキョロと動く状態です。

夢を見るのは、この「レム睡眠」のときだと言われています。交感神経と副交感神経の両方

が働いている状態で、脳内は意外と活発に動いていますから、「レム睡眠」のときに目が覚め

やすいのです。また、この時に、脳内では「記憶の整理」が行われています。

睡眠不足のときに、なんだか頭がボーっとしたり、頭の中が混乱しているように感じたりす

るのは、この「レム睡眠」の不足が、理由の一つと考えられています。

これまでは、「ノンレム睡眠」+「レム睡眠」の周期が、「90分の睡眠サイクル」と言われ

ていました。

ところが、良く調べてみると、この周期が80分の人もいれば、100分、110分の人もいる

ため、必ずしも90分とは限らないことがわかってきました。個人差があるのはもちろん、同じ

人でも、季節によっても変化することもあります。また、寝具や光、音などの影響によっても、周期の時間幅が変わるといわれています。

人間の体は、脳の休息と情報整理が終われば、自然と目覚めるようにできています。

もちろん、疲労の度合いによっても、睡眠時間は変わってくるでしょう。90分サイクルに

こだわらず、自分にとって起きやすい睡眠時間を見つけていくことが大事です。目覚めた直後

や日中の調子などから、自分の最適な睡眠時間を探ってみましょう。

そのためにも、毎日きちんとぐっすり眠りたいものです。睡眠環境を整えて、脳も体もしっ

かりと休まる毎日の睡眠を目指しましょう。

 

睡眠のツボ

 

【おやすみ前にオススメの眠気を誘うツボ:百会(ひゃくえ)】

頭頂部の、鼻の延長線と左右の耳を結んだ線の交わる場所にあるツボ。
頭頂部を押すと少し柔らかい部分があると思いますので、そこに左右の中指を重ねるように当て、頭を手のひらで包むようにしながら、中指に圧力を加え、1分間ほど押し続けてみてください。

【おやすみ前にオススメの眠気を誘うツボ:安眠(あんみん)】

耳の後ろ、骨の出っ張りの下のくぼみから1~1.5cmほど下にあるツボです。
耳の後ろから鎖骨にかけての筋肉が止まっている部分です。親指でツボを押さえ圧力を加え、残りの手で頭を支えましょう。
ツボをしっかり固定し、頭を左右にゆっくり動かして刺激してみましょう。

食欲の秋に胃腸の調子を整えましょう。

こんにちわ。安井鍼灸整骨院です。今回は、食欲の秋にちなんで、胃腸について書きたいと思います。

年とともに食欲が落ちた、胃もたれが増えたと実感する人は多いのではないでしょうか。好物が思うように食べられないと、少し寂しくもなりますね。
おいしいと感じながら食べるには、胃が元気であることが重要です。また、食べ物の栄養分を吸収するのは腸ですが、それには胃でしっかり消化が行なわれていることが大切。近ごろは腸のケアが流行していますが、楽しい食事のためにも栄養吸収のためにも要となる胃について知り、食欲の秋を満喫しましょう。

私たちが口で噛んだ食べ物は、ある程度小さくなってから食道へ送られ、胃に到達します。食べ物は、胃の収縮によってこねられて、消化酵素を含む胃液と混ざり合うことで「消化」されます。ものにより、1時間から数時間かけて「かゆ状」になるのです。
消化は腸でも行われますが、その大半は胃が行います。ちなみに、胃では栄養の吸収はほとんどされません。
こうして、かゆ状になった食べ物は小腸に送られ、残りの消化と栄養吸収が行われます。さらに残ったものが大腸で水分を吸収されて大便となり、排泄されるというわけです。

こんな症状があったら、胃の消化力が落ちてきているかもしれません。チェックしてみましょう。

  • 朝起きたときに、胃もたれやむかつきを感じる
  • 日中、しょっちゅう胃の痛みや重さ、お腹の張りを感じる
  • 食欲がなく、空腹感を覚えない
  • 酸っぱい液がこみあげてくることがある
  • 胸焼けがある
  • 食べ始めてすぐ、お腹がいっぱいになってしまう
  • ふだんと同じ量を食べているのに食後、膨満感がある
  • しょっちゅう、げっぷが出る
  • 胃にキリキリした痛みが走ることがある

チェックがついた項目が多ければ多いほど、あなたの胃は弱っているおそれがあります。次のような点を心がけ、胃を健康に保ちましょう。

胃腸を整えるお薦めのツボ

今から千七百年も前に書かれた薬の本に、「傷寒論(しょうかんろん)」という本があります。その中に、「風邪をひいた時は桂枝湯(けいしとう)を飲んで、しばらくしてから熱いお粥(かゆ)をすすりなさい。生ものや冷たい食品は避けましょう」という文章があります。冷蔵庫もない大昔ですら、「冷たいものは身体に良くない」「お腹は温めたほうが良い」と言っているのです。

そのような時、必ず治療に加えるツボが「足三里(あしさんり)」です。このツボは、腹痛、下痢、嘔吐など胃腸の不調、膝痛や足のしびれなど足のトラブル、歯痛、歯槽膿漏などに効くとされています。夏バテ防止、冷房病対策には、市販の温灸(おんきゅう)を1日1個、夏場だけでも続けると良いでしょう。また、吐くに吐けずに苦しい時押すと、身体にとって必要があれば、自然に吐くことができるツボです。

俳人、松尾芭蕉も「足三里」に灸をすえて、奥の細道を旅したといいます。胃腸のツボは元気のツボでもあります。食品では、甘酒がお薦めです。昔は、「夏を乗り切るドリンク剤」といった感覚で愛用されていたようです。甘酒は、和歌の世界では夏の季語と聞きました。冬ではなく、夏の季語というところに、感受性の豊かさとお腹へのいたわりを感じます。冷えたお腹には、夏でもホットで生姜を加えれば、さらに温まることでしょう。生姜は、身体を温める力が強い食材です。

足三里(あしさんり)

【探し方】

膝の皿の下、靭帯の外側にあるくぼみ(「犢鼻(とくび)」)から指幅4本分

 

【ポイント】

右足は右手で、左足は左手で、くぼみに人差し指の先を置くと、小指の先になります。