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冷え込む2月は食事から栄養を摂取しよう

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、冷え込む2月は食事から栄養を摂取しようです。

2月の初旬は1年で一番寒くなる時期です。また、2月下旬ごろになると冬と春を行き来するように気温が変化するため、寒暖差や気圧の変動で体調を崩しやすくなります。体調管理には、毎日の食事がとても大切です。栄養価が高い旬の食材を食べて、おいしく栄養補給をしてはいかがでしょうか。

以下に2月の旬の食材をご紹介します。

サバにもさまざまな種類がありますが、一般的に食べられているのがマサバという種類のサバです。12月から2月に獲れるマサバは「寒サバ」と呼ばれ、もっとも脂がのっていておいしい時期です。サバに含まれる必須脂肪酸(EPA・DHA)は、血液をさらさらにする効果や、脳の活性化をサポートする効果があるといわれています。また、丈夫な骨を作るために欠かせない、カルシウムの吸収を助けるビタミンDも含まれています。旬のサバは、サバのみそ煮や塩焼きで食べるのがおすすめです。他にもオーブン焼きやトマト煮など、洋食とも合いますよ。

ひらめは、寒くなる晩秋から初春に旬を迎えます。なかでも冬が最も脂がのりつつ身が締まっておいしい時期です。低脂肪で高たんぱくのため、比較的ヘルシーな魚です。他にも、老化防止に期待できる抗酸化作用のあるセレンやビタミンE、骨を形成するために必要となるビタミンDが多く含まれています。旬のひらめは、刺し身はもちろん、煮付けにしてもおいしいですよ。ひらめは淡泊なので、和食だけではなくソテーやムニエルなどの洋食にも適している魚です。

シラウオの旬の時期は、2月ごろから4月の春先までです。シラウオは骨を含めて食べられるため、カルシウムやマグネシウムなど、骨を丈夫にするために欠かせない栄養を摂取することができます。シラウオは傷みやすいため、基本的に市場に出回っているのは釜揚げされたものがほとんどです。釜揚げされたものをそのまま食べても良いですし、天ぷらやかき揚げ、卵とじにして食べるのもおすすめです。

出荷時期によって種類が分類されるキャベツ。よく知られているのが春キャベツと冬キャベツです。2月に旬を迎える冬キャベツは、しっかりと葉が巻かれていて煮崩れしにくいのが特徴です。葉がしっかりしていて甘みもあるため、鍋の具材としてはもちろん、ポトフやロールキャベツといった煮込み料理にするのもおすすめです。

キャベツには、ビタミンに似たキャベジン(別名:ビタミンU)という、キャベツから発見された成分が含まれています。このキャベジンは、胃腸の粘膜を丈夫にしてくれるなど、胃腸障害の予防に役立つといわれています。

高菜の旬は、12月から3月ごろといわれています。基本的には漬物用として使われるため大きく成長させてから収穫されますが、若くて柔らかい葉は一般的な青菜のようにそのまま料理に使うこともできます。栄養面では、免疫力を高めるβ-カロテンやビタミンC、貧血防止に役立つ鉄などが含まれています。青菜のように使うなら、味噌汁の具材やおひたしなどにするのがおすすめです。浅漬けにしてもおいしいですよ。

菜の花は春をイメージするかもしれませんが、2月から3月が旬です。これは、花のつぼみと若葉、茎を食べるため、寒い時期が旬となるのです。旬の菜の花は、鮮やかな緑色でみずみずしいのが特徴。苦味もあり、旬をすぎるとその苦味が強くなるといわれています。菜の花には、カロテンやビタミンC、B1、B2、葉酸、カルシウムなどのビタミン・ミネラル類が豊富に含まれています。免疫力のアップが期待でき、風邪予防にも役立つとされています。天ぷらや白和え、おひたしなどの和食だけでなく、スパゲティなどの洋食もおすすめです。

ユキナは、寒さが厳しくなってくると寒さに耐えるために葉を縮めて栄養を蓄えます。その葉が縮んだものがチヂミユキナです。もともとはターサイといった中国野菜が原種とされていて、仙台で栽培されているうちに今の形になったといわれています。収穫時期は11月から3月で、霜が降りる12月から2月が特においしくなる時期です。寒い時期に収穫されるチヂミユキナは、甘みが強くなり、苦味が調和されます。チヂミユキナには、免疫力を上げ丈夫な体作りを助けてくれるβ-カロテンやビタミンCが多く含まれています。おひたしや炒めものにして、食卓に並べてみてはいかがでしょうか。

爽やかな香りと強い酸味が特徴のレモン。レモンの栄養成分というとビタミンCを思い浮かべる方が多いでしょう。ビタミンCは、免疫力を高める効果があり風邪予防に役立ちます。さらに、レモンは酸っぱさのもととなるクエン酸の含有量が果物の中でトップクラスです。クエン酸は、代謝を向上させるためダイエットに役立つほか、疲労回復にも効果を発揮します。また、クエン酸を一緒に摂ることでカルシウムなどの栄養素を体内に吸収しやすくするため、料理にレモンを添えるのは栄養面でも効果的です。レモンは、冬に旬を迎えます。酸味が強いため、お菓子や料理のアクセントに使うのが一般的ですが、レモンをはちみつに漬けた「はちみつレモン」を食べて、風邪を予防するのもおすすめです。

はっさくは、広島県で生まれたかんきつ類です。パリッとした歯ごたえがあり、少し苦味があります。皮は厚めで、中の袋の部分も硬いため、皮を剥いて果肉だけを食べます。免疫力アップなどに役立つビタミンCや、疲労回復に効果があるとされるクエン酸が豊富です。

「1月が旬の食材9選」でもご紹介しましたが、2月もいちごがおいしい時期です。ビタミンCを多く含むいちごは、旬を迎えると甘みがアップ。いちご狩りも盛んな時期に入ります。品種の多いいちごですが、特に人気なのが栃木県で生産されている「とちおとめ」、福岡県で生産されている「あまおう」です。他にもさまざまな種類があるため、旬の時期に食べ比べしてみるのも良いでしょう。

低温やけどについて

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。低温やけどについてです。

そもそも、どうしてこたつで寝ると身体によくないのでしょう?暖もとれるし、そのまま寝てしまっても問題ないようにも見えますが…。ということで、まずは、こたつで寝るのが身体によくない理由について説明します。

たつで眠るのが良くないと言われる理由の一つが、汗をかきすぎてしまうことです。こたつは温度が高いため、体温を下げようと汗を大量にかいてしまいます。ですが、こたつの中だと、こたつの熱で体温が下がらず、どんどん汗をかくことに…。汗が冷えてくると、身体も冷えてしまいます。特にこたつから出ている上半身は冷えてしまいやすいです。汗で身体の水分量が減ることにより、免疫機能が低下してしまうこともあるそうですよ。

人は眠るときに身体の温度が下がるようにできています。「シャワーよりも入浴した方が睡眠の質が高まる」と言われているのも、これが理由です。ですが、こたつ40度程度の一定に保たれており、体温が下がりきらないため、こたつで寝ると睡眠の質が低下してしまう可能性があります。

寝返りには、身体の血流を良くしたり、身体の一部に負担がかかるのを防ぐ効果があるそうです。健康な大人の場合、一晩に打つ寝返りの回数は20回前後だと言われています。ですが、こたつの中で寝ると、脚やヒーターが邪魔をして寝返りを打つことができません。寝返りを打てないまま長時間眠ってしまうと、身体の一部に負担がかかってしまい肩こりや腰痛を引き起こしてしまうことがあります。

自律神経とは代謝や体温などの身体の機能を24時間コントロールしている神経のことです。こたつは足元は暖かいですが、上半身は寒いままですよね。上半身と下半身の寒暖の差が激しくなると、体温を調節する自律神経が疲れて、乱れやすくなります。自律神経が乱れると、体調にさまざまな不調を引き起こすことがあるので注意しましょう。

こたつで寝ると、汗をかきやすくなるだけでなく、「低温やけど」や「脱水症状」などの危険な症状を引き起こしてしまう可能性があります。うっかり寝落ちしてしまう前に、こたつで寝るリスクを知っておきましょう。

居眠りしている間にこたつで低温やけどすることがあるこたつの温度でやけどする心配はありませんが、こたつに長時間いると低温やけどしてしまう可能性があります。低温やけどは、体温より少し高めの温度(40~50度)に長時間触れ続けることで起こります。こたつの温度も、ちょうどそのくらいですよね。低温やけどは、肌がヒリヒリしたり赤くなったりといった症状がでます。自覚症状があまりないため、普通のやけどよりも重症化しやすいとも言われているそうです。低温やけどは自覚症状が現れにくいので、寝ている間に発症すると重症化するまで気が付かない場合もあります。もしご家族の方がこたつで寝ているのを見かけたら、起こしてあげるか、こたつの電源を切ってあげてください。

脱水症状はめまいを引き起こす可能性がある先ほど説明した通り、こたつ内は温度が高いため汗をかきやすくなります。そのまま汗をかき続けてしまうと、体内からどんどん水分が失われてしまい、脱水症状を引き起こすことがあるんです。脱水状態になると、めまいや頭痛、ふらつきなどを感じることがあります。こたつの設定温度が高いと、より汗が出やすくなるので気を付けましょう。

「こたつでついつい寝ちゃったけど、思ったより疲れが取れていないなぁ。」と感じたことはありませんか。

こたつで寝てしまうと、体温が下がりきらないまま睡眠することになるため深い眠りにつくことが難しいです。

また、狭いこたつだと寝返りをつ打つことが難しいので、ずっと同じ姿勢でいなければならないですよね。

同じ姿勢で長時間寝てしまうと、身体の一部に負担がかかってしまうので、肩こりなどにもつながりやすくなります。こたつを寝床代わりに使う人もいますが、のびのびと休める布団のほうが身体の疲れを取りやすいですよ。

私が学生の頃、こたつに入って夜中まで勉強して、そのまま寝てしまうことがよくありました。そのたびに、「こたつで寝ると風邪ひくから布団に行きなさい。」と叱られたものです。私以外にも「こたつで寝てしまうと風邪をひく」と言う話を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。実は、こたつで寝ると風邪をひくという話は、科学的根拠があるわけではないそうです。ですが、こたつで睡眠の質が低下したり、脱水症状で口の中が渇き雑菌が繁殖してしまったりすると、風邪をひいてしまいやすくなります。また、自律神経が乱れることも、体調の悪化につながりやすいです。「こたつで寝ると風邪をひく」というというのは、科学的根拠があるわけではないものの、あながち俗説とも言い切れないようですね。

つま先立ちについて

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。つま先立ちについてです。

若いからといって油断できない、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病のリスク。予防のカギとなるのが「血流」です。特に滞りやすい下半身の血流の改善におすすめなのが「つま先立ち」です。

「第2の心臓」と呼ばれるふくらはぎ。その理由をご存じでしょうか。私たちの体内では、次のようなメカニズムで血液が循環しています。

  1. 心臓から血液が勢いよく送り出される
  2. 血液は動脈を通り、心臓から体の末端へと向かって流れる
  3. 体の末端に到達した血液は、静脈を通って心臓に戻る

上記の「3」のときに力を発揮するのがふくらはぎです。というのも、足先まで流れてきた血液を心臓に戻すためには、重力に逆らって押し上げる力が必要だからです。ふくらはぎの筋肉が収縮と弛緩をくり返し、ポンプのような役割を担うことで、スムーズに血液を心臓に戻すことができるのです。

しかし、血液が心臓に戻る途中で押し上げる力が低下すると、重力に負けて逆流する恐れもあります。それを防ぐため、静脈には「静脈弁」と呼ばれる扉のようなものが多数付いています。

血液が心臓に戻る際には弁が開き、血液が足先に逆流しようとする際には弁が閉じます。この弁はもともと薄く壊れやすい構造をしていますが、加齢や出産、長年の立ち仕事の影響などの要因で壊れてしまうと、逆流した血液が静脈内にたまることに。その状態が長期にわたって続くと、静脈がデコボコしたり、曲がりくねったりする「下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)」を引き起こす要因となります。こうした病気を防ぐ意味でも、ふくらはぎの筋肉のポンプ機能を維持することが大切です。

ふくらはぎの筋肉を鍛える方法は、ジョギングやウォーキング、筋力トレーニングなどいろいろあります。しかし、仕事などで忙しい日々を送っていると、運動のために時間を作ったり、定期的にジムに通ったりするのはなかなか難しいものです。また、外で行うスポーツは天候にも左右されがちです。

筋力を高め、キープしていくためには毎日コンスタントに続けることが重要です。いつでもどこでも簡単にできて、続けやすい方法をぜひ取り入れましょう。

そこでおすすめしたいのが「つま先立ち」です。文字通り、ただつま先で立つだけでふくらはぎの筋肉が刺激され、筋力アップにつながります。具体的な方法は次の通りです。

つま先立ちトレーニング

  1. 壁などに両手のひらを当てて、まっすぐ立つ
  2. 両足のかかとを上げて10秒間キープ。その後ゆっくりかかとを下ろす
  3.  2を1セットとして5回くり返す

上記の時間や回数は目安なので、できる人はかかとを上げて20~30秒間キープしたり、1日に何回もくり返し行ったりしてもOKです。ただし、疲れない範囲で行うようにしましょう。通勤時に電車のつり革につかまってつま先立ちをするなど、隙間時間を利用して行うのも一考です。

座って行うつま先立ちトレーニング

  1. 椅子に浅く座り、背筋を伸ばす
  2. 手で椅子の端をつかんだ状態で両足のかかとを上げて10秒間静止し、ゆっくりとかかとを下ろす
  3. 2を1セットとして5回くり返す

つま先立ちによってふくらはぎの筋肉が鍛えられると、全身はもちろん、特に下半身の血流が良くなります。ふくらはぎの筋肉が収縮・弛緩して、ポンプのように静脈内の血液を送り流すことで、正常に血液を心臓に戻すことができます。血流が良くなると代謝も促進されるため、足がむくみにくくなる効果が期待できます。また、足の冷えを改善しやすくなるというメリットもあります。

さらに注目したいのが、動脈硬化や高血圧の予防につながる点です。動脈硬化とは、動脈の血管が硬くなり、弾力性や柔軟性が失われた状態のこと。血管内に血栓が生じたり、血管老廃物などのかたまりであるプラークが付着したりすることで血管が詰まりやすくなり、進行すると心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが高まります。

動脈硬化によって血管の弾力性や柔軟性が低下すると、血圧が高くなりやすくなります。

高血圧が続くと血管がダメージを受け、動脈硬化につながる場合もあります。

動脈硬化と高血圧は密接な関係にあり、予防のためには血管のしなやかさや軟らかさを保つことが大切です。

そこで重要な役割を担うのが、血管の内皮細胞で産生され、分泌される「NO(エヌオー:一酸化窒素)」です。NOには主に次のような働きがあります。

血管を拡張して、血管の弾力性を保つ 硬くなり、ダメージを受けた血管(動脈硬化)を修復する

NOの分泌は、血流が加速し、血管の内壁が刺激を受けることで促進されます。つま先立ちを習慣にすることで全身の血流が良くなれば、血液中のNOが増え、血管がしなやかで軟らかい状態に近づくと考えられます。結果的に、動脈硬化や高血圧の予防につながる可能性も高くなります。

もちろん血管だけでなく、筋肉そのものに対する効果も見逃せません。ひざから下の筋力が強化されることで足を持ち上げやすくなるため、ちょっとした段差でつまずいたり、うっかり転倒したりといった事故やケガの予防につながります。

ふくらはぎの筋肉が引き締まり、美脚につながる可能性もあります。

なお、つま先立ちをしたときに足にしびれなどの異常を感じた場合は、血管などに何らかの問題がある可能性が考えられます。早めに医療機関を受診しましょう。

また、次のような血管の障害に伴う症状や疾患がある場合は、つま先立ちを無理に行うことで血管に負荷がかかり、血流が悪くなる要因となるので避けましょう。

少し歩くと足にしびれや痛みが生じ、少し休むとまた歩けるようになる状態。

手足の血管に生じる動脈硬化で、冷えやしびれ、歩行時の痛みなどがある。

階段を上る、重い物を持つなどの体に負荷がかかる動きをしたときに、胸の圧迫感や痛み、締め付け感が生じる。

「まだ自分は若いから心配はないだろう」とつい思いがちですが、ストレスや喫煙、脂質の多い食事の取り過ぎといった要因によって、30代、40代でも動脈硬化や高血圧を発症する人は少なくありません。

将来的に大きな病気を患うことがないよう、「まだ大丈夫」と思えるうちからしっかり予防していくことが大切です。その予防法の一つとして、つま先立ちを無理なく続けていきましょう。また、血圧を測定するのは年1回の健康診断や人間ドックのときだけ、という人も多いかもしれませんが、40代以降はできれば血圧計を自宅に用意し、毎日測るのが理想的です。血圧は時間帯やその時の状況などによって常に変動しているので、起床時、食後、就寝前というように、1日数回測定することで自分の血圧の傾向が見えてきます。明らかに高い数値が続く場合は、早めに受診しましょう。

肥満症について

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、肥満症についてです。

肥満は、体に脂肪が蓄積し、体重が増加した状態のことですが、病気ではありません。一方、肥満症は、肥満によって健康状態に悪影響が出ていたり、内臓脂肪が過剰に蓄積したりしている状態を指し、治療が必要です。

肥満の度合いは、一般的に「BMI(Body Mass Index)」という、肥満指数で判定します。この指数は肥満症の判断基準ではありませんが、日本人の場合、BMIが25以上を超えたときから生活習慣病などの症状が増えることから、BMI25以上が「肥満」とされています。

肥満症の原因となる脂肪は、内臓脂肪と皮下脂肪に分かれます。内臓脂肪は、内臓の周りにつく脂肪で、皮下脂肪は皮膚のすぐ下につく脂肪です。

内臓脂肪の蓄積は、脂質異常症や糖尿病、高血圧、脂肪肝などの原因となります。一方、皮下脂肪の蓄積は「睡眠時無呼吸症候群」や、膝など関節に異常が起こる「変形性関節症」などを引き起こします。

睡眠時無呼吸症候群は、脂肪が気道を狭めることで起こり、変形関節症は体重の増加で関節に負担をかけることが原因です。

肥満症と混同されやすいのが、メタボリックシンドローム(以下、メタボ)です。メタボは、内臓脂肪症候群とも呼ばれ、内臓脂肪が原因となってさまざまな症状が生じるもの。内臓脂肪の蓄積に加え、高血圧、脂質異常、高血糖のいずれか2つを併せ持った状態を指し、動脈硬化が進行しやすくなっています。

肥満症も内臓脂肪が原因の1つですが、メタボはそれだけでなく、動脈硬化を引き起こすリスクが高くなり、命に関わる病気にもつながります。肥満症と比較し、より動脈硬化の危険度が高いのがメタボです。

肥満症の主な原因は、食べ過ぎと運動不足です。内分泌の異常などが原因のこともありますが、割合としては少なく、大半は生活習慣に問題があります。

摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ると、脂肪が増え、体重が増加します。特に中高年になると若い頃と比較して代謝が落ちているので、体重が増えやすくなっています。

なお、肥満症の症状は、関節痛以外、目立った自覚症状がありません。そのため気づかないうちに、肥満が原因により症状が進み、さまざまな不調につながりがちです。そのため、日々の体重管理をしっかり行うことが大切です。

肥満症とメタボの改善は、減量して肥満を解消することです。ただ、極端な食事制限でやせようとすると、栄養不足を招いて、筋肉を減らしたり、骨をもろくするなどの悪影響が出ます。また、リバウンドもしやすくなります。

1日3食、栄養バランスの取れた食生活で、適正なカロリー摂取を心がけましょう。食事の量は腹八分目に抑え、間食も控えます。日本人は糖質が過剰になりやすいため、主食の量を減らすよう心がけることも大切です。また、ゆっくり噛んで食べると、満腹感が得られやすくなり、過食を防げます。

酒は百薬の長といわれますが、飲みすぎると中性脂肪が増えてしまいます。お酒は、ビールは中瓶1本、日本酒は1合、焼酎は0.6合、ワインは1/4本が目安です。また、揚げ物など高カロリーのおつまみも控えるようにしましょう。

有酸素運動は脂肪を燃焼し、肥満を改善する効果が期待できます。運動でのカロリー消費は少ないとされますが、運動によって筋肉が増えると、代謝のよい太りにくい体になります。また、運動で血管が拡張することで、高血圧や高血糖、中性脂肪やコレステロール値の低下も期待できます。

1日20分程度、ウォーキングやジョギング、ラジオ体操など、長く続けられる運動を習慣化することが大切です。また、ひと駅前に降りて歩いたり、掃除の回数を増やしたり、日常生活の中で体を動かす機会を意識的に増やすのも肥満の改善につながります。

冬の睡眠について

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。冬の睡眠についてです。

「冬はなかなか起きられない」という方も少なくないのではないでしょうか。季節による睡眠の変化については、最近になってさまざまな研究が行われており、冬は夏に比べて睡眠時間が長くなることが分かってきています。

例えば、日本人約7万人を対象とした調査では、冬は夏に比べると睡眠時間が40分ほど長くなっていました。就寝時間は季節に関係なくほぼ同じであるにもかかわらず、起床時間が冬に遅くなっているという結果を踏まえると、冬は日の出の時間が遅くなり、日照時間が短くなることが影響しているのではないか、と考えられています。光の刺激があると目覚めやすくなりますが、日の出が遅くなる分だけ、その刺激が入ってくる時間帯が遅くなり、目覚めも遅くなる、というわけです。

「冬は寒くて眠りにくい」という方もいらっしゃるかもしれません。しかし、眠りが浅くなりやすいのはむしろ夏のほうです。夏は、エアコンをつけて就寝しても、室温が十分下がるとエアコンが弱まり、室温が上がってくるとまた冷気を出す、といった変動がどうしても起きがちです。こうした変動に合わせて眠りが不安定になりやすいのです。ただ、「冬だから睡眠が深くなる」というデータもありませんので、眠りにつきやすい生活習慣や寝室の環境整備は大切です。

寝る1~2時間前に、38~40℃のぬるめのお風呂に入るのがおすすめです。冬に限ったことではありませんが、深部体温(体の内部の体温)が下がり出したときに眠気が訪れます。そこで、入浴によっていったん深部体温を上げ、下がったときとの落差を作り出すことで、眠りにつきやすくなります。

寝室の室温は、冬であれば16℃前後が好ましいと考えられます。厚めの敷き布団と、肩まで覆う掛け布団を使用するとよいでしょう。足が冷えるようであれば、靴下で足先まで覆ってしまうよりも、レッグウォーマーのほうが望ましいと考えられす。深部体温が下がっていく際には手足から放熱するため、靴下を履くと放熱の妨げになります。

ただ、体感や好みには個人差があるものです。例えば、どうしても足先の冷えがひどくて寝付けないようであれば、靴下を履いたほうが眠れるかもしれません。上記の内容を目安としつつ、自分が「心地良い」と感じられることを大切にしてください。あまり神経質に考えるよりも、リラックスできることのほうが大切です。

朝すっきりと目覚めるためには、光の力を借りましょう。太陽の光が最も強くて効果的ですが、日の出の遅い冬は、室内の照明を上手に活用してください。タイマー付きの照明などを使い、起床の30分前から寝室の照度を少しずつ上げていくと、目覚めやすくなります。また、午前中のうちに太陽の光を浴びるようにしましょう。

「朝起きられない」「日中も眠い」といったことは、季節だけが原因とは限りません。眠気には主に3つの要因が考えられます。

最も多いのが、睡眠不足による眠気です。全米睡眠財団によると、就労世代に推奨される睡眠時間は7~9時間です。必要な睡眠時間に個人差はありますが、日々の睡眠時間がこれより短い人も多いのではないでしょうか。睡眠不足による眠気には数日で慣れてしまうため、眠い状態が当たり前になり、睡眠不足を自覚していない人もいます。しかし、1日6時間しか眠らない日々が2週間続くと、眠気が強くないと感じていても、注意力が明らかに落ちていくことが研究で分かっています。睡眠時間が6時間程度だと「十分だ」と思うかもしれませんが、これでは不十分なのです。自覚以上に、睡眠不足によって脳は疲弊します。

慢性的な睡眠不足を借金に例えて「睡眠負債」と呼びますが、睡眠負債の解消には、十分な睡眠を取るしかありません。平日でも休日でも、できるだけ同じ時間に起床、就寝するのが理想ですが、平日に睡眠不足を感じたら、休日に2~3時間多く眠って、翌週に睡眠負債を持ち越さないようにするのも一つの方法です。睡眠負債は溜まれば溜まるほど、数日長く寝たぐらいでは解消できなくなるからです。この場合、「ミッドポイント」(就寝時刻と起床時刻の真ん中の時刻)を2時間以上ずらさないことがポイントです。ミッドポイントが2時間以上ずれると、体内時計がずれてしまい、平日の生活リズムにも影響するためです。

例えば、普段深夜0時に寝て朝7時に起きている場合、ミッドポイントは午前3時半です。週末、深夜0時に寝て午前9時まで寝た場合、ミッドポイントは午前4時半で、1時間のずれでおさまりますが、午前2時まで夜更かしして午前11時に起きると、ミッドポイントが午前6時半となり、普段よりも3時間遅くなってしまいます。週末だからと夜更かしをしてしまうと、体内時計が後ろにずれやすくなり、平日の生活リズムに戻すことが難しくなります。

規則正しい生活を送り、十分な睡眠時間を確保できているにもかかわらず眠い場合は、病気の影響で睡眠が妨げられている可能性が考えられます。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠中に何度も呼吸が止まったり弱まったりするため、脳が酸欠状態に陥り、眠りが浅くなります。睡眠時間は足りているはずなのに、「寝起きが悪くなった」「寝た感じがしなくて日中眠い」といった場合は、この病気の可能性も考えられます。同居の家族に、いびきをかいた後に息が止まっている様子を指摘されて気づく場合が多いものです。肥満のある人に多いですが、顎が小さい人や、閉経後の女性にもみられます。

むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)

寝ようとすると脚がむずむずするなどの不快感が生じる、この不快感を抑えるために脚を動かしたくなり、眠れなくなる、という症状がみられる病気です。一般的に夕方から夜に症状が出るため、寝付けなかったり、寝付いてもすぐに目覚めてしまったりすることで、日中の眠気につながります。原因はさまざまですが、鉄不足による貧血など、他の病状に関連するものもあり、そちらを治療することで改善する場合があります。

過眠症とは、規則正しく、十分な睡眠時間を連続して確保しているにもかかわらず、3カ月以上ほとんど毎日、強い眠気がある状態を指します。代表的な過眠症に「ナルコレプシー」という病気があります。日本人の発症率は600人に1人程度とされ、10~20代で発症することが多くなっています※6。脳の中の睡眠や覚醒を司る神経細胞の障害が原因とされており、日中に強い眠気を感じます。また、金縛り、寝てすぐに夢を見る、笑ったときなどに突然体の力が抜けてしまう(情動脱力発作)といった特徴的な症状もみられます。

ヒートショックについて

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、ヒートショックについてです

ヒートショックは、以下のようなときなどに起こりやすくなります。

  • 暖房のきいたリビングから寒い廊下や脱衣所に移動したとき
  • 脱衣所で服を脱いだとき
  • 湯船に浸かるときや湯船から出たとき
  • お風呂からあがって、脱衣所に移動するとき

これは、暖かい(熱い)→寒い(冷たい)→暖かい(熱い)という気温(湯温)の変化が短い間に起きることで、血圧が急激に変化することが原因となります。

温度差が10度以上になる状況では、とくにリスクが高いとされているので注意が必要です。

人の血管は、暖かいところでは身体の熱を放出するために拡張し、寒いところでは身体の熱を閉じ込めるために収縮します。そのため、暖かいところでは血液の流れが穏やかになって血圧が下がり、寒いところでは血液の流れが速くなって血圧が上がります。

これらは体温を一定に保つために備わっている大切な機能です。

しかし、温度変化が大きすぎると血管の拡張・収縮も激しくなり、血圧も急上昇・急降下することになります。

急激な温度低下で血圧が急上昇したときには心筋梗塞や脳梗塞、脳出血などの病気を引き起こし、命に関わる事態に陥ることもあります。

また、寒いところから暖かいところに移動して血圧が急激に下がったときは、めまいやふらつき、意識障がいを引き起こすことがあり、転んだりお風呂で溺れたりするなどの危険を伴います。

以下のような人は、ヒートショックになりやすいので注意しましょう。

  • 65歳以上
  • 高血圧、糖尿病、動脈硬化、不整脈などの持病がある
  • 太っている、肥満気味と言われた
  • 睡眠時無呼吸症候群と診断された
  • 一番風呂や熱めのお風呂が好き
  • 食べた後やお酒を飲んだ後にお風呂に入るのが好き
  • いつも30分以上は湯船に浸かる
  • 深夜に入浴することが多い

ヒートショックにならないためには、血圧が急上昇・急降下しないように温度差をできるだけ小さくする必要があります。とくにお風呂やトイレでの対策が大切です。

以下のようなことに気をつけましょう。

  • お風呂では
    • 脱衣所や浴室をあらかじめ温めておく
    • 湯船の温度は低めの38~40度に設定する
    • いきなり浴槽に入らず、手や足から順にお湯をかけて身体を慣らす
    • 長湯をせず、30分以内に上がる
    • 浴槽から上がるときは慌てずゆっくりと
    • 食後すぐの入浴、飲酒後の入浴は避ける
  • トイレでは
    • トイレを寝室の近くにするか、寝室に簡易トイレを設置する
    • トイレに暖房器具を置く
    • いきみすぎない

もし、家族のなかにヒートショックになりやすい傾向の人がいるようなら、お風呂場やトイレ、暖房がきかない廊下などのリスクが高い場所には、転倒してしまったときの備えとして手すりを付けるようにしましょう。また、いつもよりお風呂の時間が長いようなら、家族が声をかけてあげましょう。

ヒートショックは、少しの工夫でリスクを減らすことができます。とくに高齢者や持病がある人がなりやすいので、本人も家族も危険性を理解しておき、意識して対策をとるようにしましょう。

アルコールについて

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、お酒について書きたいと思います。

今回は、アルコールについて書きたいと思います。

まず、アルコールは、ADH(アルコール脱水素酵素)によって、アセトアルデヒドに分解されます。さらにALDH(アセトアルデヒド脱水素酵素)によって、アセテート(酢酸)と水素に分解されます。最終的に、酢酸は水と炭酸ガスに分解されて排泄されます。肝臓で処理されなかった残りのアルコールは、汗、尿、呼気となって体外に出ていきます。息が酒臭かったりするのはこのためです。

お酒を飲む場合、よく言われるのが「適量」。無理せず、飲める量を把握しておくようにと言われますが、この適量が難しい。ついつい・・・なんて、この時期、日常茶飯事という方も多いのでは?お酒をいくら飲んでも顔色ひとつ変えない人もいれば、ビールを一口飲んだだけで真っ赤になり、酔ってしまう人もいます。さて、その違いとは?アセトアルデヒドを分解する酵素、ALDHには1型と2型があり、日本人の約46%の人には、生まれつきALDH2型の活性が低いか欠けています。このタイプの人は、アセトアルデヒドを分解する能力が低いため、アセトアルデヒドが体内に蓄積され、悪酔いしやすいのです。「お酒に強い」「お酒に弱い」というのは、このALDH働きの強いか、弱いかによるわけです。このようにアルコールの代謝量には、非常に個人差がありますが、一般的には体重60㎏男性の場合、1時間に約7gのアルコールを分解処理できると言われています。これを基準に考えると、20gのアルコールを代謝するには約3時間が必要となります。飲み始める時間や翌日までにアルコールを完全に処理して肝臓を休めることを考えると、1日平均で20gの純のアルコールの摂取が適量とされています。厚生労働省が挙げる、1日のアルコール摂取量の目安は日本酒で1(180ml)、ほぼ20gの純のアルコール量くらいです。このアルコール量に匹敵するのは、ビールなら中瓶1本(500ml)、焼酎は0.6合(60ml)、ワインは1.5杯(180ml)に相当します。

お酒を飲み過ぎた失敗で、最も多いのは、二日酔いでは?ついつい・・・の結果です。適量を超えてお酒を大量に飲むと、肝臓の処理能力が追いつけなくなりアセトアルデヒドが体内に蓄積します。アセトアルデヒドは毒性の強い物質で、頭痛や吐き気、悪酔い、胃痛、悪寒などを引き起こします。二日酔いは、翌朝になっても見られるこのような不快な症状をいいます。適量を守ること、これが二日酔い予防の一番の得策ですが・・・。二日酔い予防対策としては、お酒を飲むときは、お酒だけを飲まずに、食べ物を一緒に食べることを心がけましょう。空腹でお酒を飲むと、血中アルコール濃度は急激に上昇します。胃腸を強く刺激して、粘膜を荒らす原因となり、肝臓へも負担がかかってしまいます。おつまみの選び方も肝心です。ポイントは“高タンパク低カロリー”。良質のタンパク質をしっかり摂ること、そして、タンパク質の吸収を高めるビタミンB6、肝機能をより高めるタウリンを積極的に。特にタンパク質は酵素の活性化を図り、アセトアルデヒド分解促進、肝臓の働きを助けます。高タンパク質というと、お肉のイメージが強いですが、食べ過ぎると高脂肪、高カロリーになります。脂肪分の多いものは、アルコール代謝にブレーキをかけてしまいます。

おすすめのおつまみは、湯豆腐(高タンパク低カロリー)、イカの刺身(タウリン)酢だこ(タウリン)、生牡蠣(高たんぱく低カロリー、タウリン)枝豆(高タンパク低カロリー) などです。

豆腐、枝豆、納豆などの大豆製品は良質の植物性タンパク質を含みます。おつまみの中には一緒に食べると悪酔いするものもあります。例えば、おにぎりなどの糖質(炭水化物)はアセトアルデヒドの生成を早めてしまいます。それでも二日酔いになってしまったら、深酒するほどの翌朝には、睡眠不足がつきものです。睡眠も十分にとり、体調を回復するのが一番です。また、二日酔いは、肉体的には脱水症状を起こしているため、

十分に水分を補給しましょう。二日酔いのあとにサウナという方もおられますが、実は、脱水症状に拍車をかけてしまい、体にはよくありません。

血圧について

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、血圧についてです。

「血圧」とは心臓から送り出された血液が血管の壁を押す圧力のことです。心臓が収縮して血液を全身に送り出すときの圧力を「収縮期血圧(上の血圧)」といい、心臓が拡張して再び血液が心臓に戻るときの圧力を「拡張期血圧(下の血圧)」といいます。

血圧が一定以上に高い「高血圧」の状態が続くと、血管壁に強い圧力がかかり血管壁を傷つけます。高血圧になっても自覚症状はありません。気づかないまま放置すると、動脈硬化(血管が弾力を失い、もろくなる状態)を促進し、心筋梗塞や脳卒中など命にかかわる病気を招くリスクが高くなります。

そこで、健診や家庭で血圧を測定して、血圧の異常を早期発見することが重要になります。

高血圧の有病者数は約4300万人と推計され、日本人の約3人に1人が高血圧という状況です。また、厚生労働省の「平成22年国民健康・栄養調査」によると、30歳以上の男性は約60%、女性は約45%が高血圧であり、高齢になるほど高血圧のリスクが高まります。

高血圧は大きく分けて、「本態性(ほんたいせい)高血圧」と「二次性高血圧」の2つがあります。

日本人の高血圧の約 90%が本態性高血圧といわれ、遺伝のほか、塩分のとり過ぎ、肥満、運動不足など、不健康な生活習慣が大きな要因と考えられています。

残りの約10%が二次性高血圧で、特定の病気が原因となって起こりますが、本態性高血圧に比べて若い人に多くみられます。二次性高血圧を改善するためには、原因となる病気の治療を行います。

本態性高血圧では、減塩・減量・運動などにより血圧をコントロールすることが予防・改善の基本になります。

特に、塩分をとり過ぎると、血液中の塩分濃度が高くなるため、それを薄めるために血液中の水分が増えて血圧を上昇させたり、血液量の増加により心臓に負担をかけたりするため、減塩することが重要です。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、健康な成人の1日あたりの塩分摂取量を、男性8g未満、女性7g未満を目標に設定しています。高血圧の人の場合はさらに厳しく、日本高血圧学会では1日6g未満を推奨しています。調味料をかけすぎない、麺類のスープは残す、塩分の多い漬物や加工食品を減らす、出汁・酢やレモンなどの酸味・香辛料・薬味などを活用して調味料の使用量を減らす などの工夫をしましょう。

野菜や果物などに多く含まれるカリウムには、体内の余分な塩分を排出させる働きがあります。野菜は1日当たり350g、果物は1日当たり200gを目安に食べましょう。

肥満になると、血圧が上昇します。肥満の原因のひとつである過食を防ぐため、腹八分目を心がけましょう。また、BMI〔体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)〕を計算して、その値が25以上であれば、25未満になるように減量しましょう。

有酸素運動をすると血管が拡張してしなやかになり、血流が促されて血圧が下がります。1日30分以上の有酸素運動を習慣にしましょう。ウオーキングや軽いジョギング、水中運動、自転車など“ややきつい”と感じる程度の運動がおすすめです。運動をする時間がとれない人は、掃除や買い物、子供と遊ぶなど、生活の中で活動量を増やすことからはじめましょう。

習慣的にお酒を飲み、飲酒量も多い人は、血圧の上昇を招きやすくなります。飲み過ぎに注意し、週に2日程度の休肝日を設けましょう。

たばこに含まれるニコチンは、交感神経の働きを高め、血管を収縮させて血圧や心拍数を上昇させます。また、たばこの有害物質は血管を傷つけ、動脈硬化を進行させます。喫煙している人は禁煙しましょう。

血圧は、自分で確認できる健康のバロメーターであり、一定ではなく1日のなかで変動する血圧を管理コントロールすることが大切です。家庭で血圧を測り、血圧が高めの人は記録をつける習慣をつけましょう。血圧のほか、脈拍、服薬の有無、食事や運動、体調なども記録すると、どんなときに血圧が上下しやすいかを知る手がかりになり、生活習慣改善にも役立ちます。

飲酒について

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、飲酒についてです。

街に色とりどりのイルミネーションが輝く12月。この時季恒例のイベントとして、忘年会の予定が複数入っているという方も少なくないのではないでしょうか。

 年の終わりに、職場の同僚や気の合う仲間と一年の労をねぎらい合うひと時は、楽しく、また大切なコミュニケーションの場ともなりますが、一方で気をつけたいのが飲酒量。開放感からついつい飲み過ぎたり、宴席が続きがちなこの季節にこそ、健康と飲酒の関係について、少し考えてみませんか?

お酒に含まれるアルコールには、気分をリラックスさせたり、不安感を低減させるなど、コミュニケーションを円滑にする作用がありますが、それらはもちろん適量を守ってこそのこと。アルコールと健康については種々の研究があり、大量飲酒の習慣は、高血圧症や脂質異常症をはじめ、脳出血やくも膜下出血、心不全、肝炎・肝硬変、がんなど、血管病を中心に、実に様々な病気の発症リスクを高めることが知られています。また、お酒の「一気飲み」などで起こる急性アルコール中毒の危険性や、アルコールの持つ依存性も無視できません。

お酒には、塩分や脂肪分の多い料理やおつまみがつきものですから、飲み過ぎに加え、つい食べ過ぎてしまうこともあるでしょう。こうした食生活の乱れから、さらに内臓脂肪型肥満や高血圧症といった生活習慣病が起こりやすくなる心配もあります。

それでは、“適量”の飲酒とは、具体的にどのくらいの量を指すのでしょうか? 厚生労働省は、国内外の研究の結果から、節度ある適度な飲酒量を「1日平均純アルコールで20g程度」と定義しています(表)。1日の適量は、以下のいずれか1つです。

お酒の種類別1日の適当量のめやす(純アルコール20g程度)
( )はアルコール濃度

  • ビール・発泡酒(5%)→中びん1本(500mL缶1本)
  • チュウハイ(7%)→350mL缶1本
  • ワイン(12%)→ワイングラス少なめ2杯(約200mL)
  • 日本酒(15%)→1合
  • 焼酎(25%)→0.5合
  • ウイスキー・ジンなど(40%)→ダブル1杯

ふだんの飲酒量と照らし合わせて、表のめやすより多く飲んでいる人は、これを機にぜひ節酒を心がけましょう。ただし、これは男性の場合の基準です。女性はアルコール分解速度が男性より遅い傾向があるため、さらに少ない量に抑えることが推奨されています。65歳以上の人やお酒で顔が赤くなりやすい人も同様です。もちろん、この基準はもともとお酒を飲まない人やお酒が苦手な人に飲酒を勧めるものではありません。

大量飲酒が健康を害する一方で、日本を含め、先進国の男女を対象とした複数の研究では、少量の飲酒習慣のある人は、お酒を飲まない人よりも、むしろ狭心症や心筋梗塞、脳梗塞といった血管病や、2型糖尿病などの発症リスクが低く、飲酒と死亡率の関係をみても、少量のお酒(日本酒に換算して1合未満/日)を飲む人で、最もリスクが低くなることが知られています。

これは、少量のアルコールが、HDLコレステロール(善玉コレステロール)を増加させたり、血液を固まりにくくさせたり、血糖値を低下させたりする、お酒の持つよい側面が現れた結果です。お酒がしばしば「百薬の長」と言われるゆえんでしょう。上手なお付き合いで、お酒を“良薬”にしたいですね。

とはいえ、宴席でお酒を控えるのは、時に難しいこともあるでしょう。“休肝日”を決めるなど、1週間単位で酒量をコントロールしていくことも、結果的に節酒につながります。

また、飲むときはペースに気をつけて、適度につまみをとりながら、ゆっくり楽しく飲むようにすることも節酒に役立ちます。

(妊娠・授乳期の飲酒は控えましょう。また、治療中の病気や持病のある方は、飲酒について医師の指示に従ってください。)

あぶらについて

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、あぶらについてです。

あぶらは、「太る原因」、「ダイエットの敵」など、健康にとって良くないイメージを持つ人もいるかもしれません。もちろん、食事の欧米化により摂取量が増えたことで問題視されることも多いのですが、脂質はたんぱく質や糖質とともに3大栄養素の一つです。 脂質は、体に蓄えることができる貴重なエネルギー源であり、たんぱく質や糖質の2倍以上のエネルギー値をもっています。細胞膜やホルモンなどの主要な成分でもあり、脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)やβ-カロテンやリコピンなどカロテノイドの吸収を助けるといった、体に不可欠な役割を担っています。

あぶらは、常温で固体になる「飽和脂肪酸」と、常温で液体になる「不飽和脂肪酸」の大きく2つの脂肪酸に分けられます。バターやラード、肉のあぶら身、ココナツオイルなどが飽和脂肪酸の代表的なものです。一方、植物や魚のあぶらに多く含まれるものを不飽和脂肪酸といいます。不飽和脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられます。オリーブオイルやひまわり油などに多く含まれるオレイン酸は一価不飽和脂肪酸で、血液中のLDL(悪玉)コレステロールを下げる効果があります。多過不飽和脂肪酸には、エゴマ油やアマニ油、青背の魚などに含まれるn-3系脂肪酸とコーン油やごま油などに含まれるn-6系脂肪酸があります。

最近、体にいいあぶらとして注目されているのが、n-3系脂肪酸のオメガ3です。

オメガ3には、脳内の情報伝達を活性化し、記憶力や物忘れの改善などへの効果が期待できます。また、血管をしなやかに保ち、LDLコレステロールを減らすなどの働きがあるため、生活習慣病を予防する効果も期待されています。DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)が代表的なオメガ3で、マグロやイワシ、サバなどの青背の魚に多く含まれます。魚類のほかに、エゴマ油やアマニ油などの食用油、クルミなどにも含まれています。体内で合成できず、食事でとる必要があるので、魚のメニューを増やしたりする工夫をするとよいでしょう。オメガ3は、酸化しやすいので、魚を刺身やカルパッチョで食べる方法は、手軽でおススメです。また、サラダのドレッシングをアマニ油で作り、レモンや柑橘類を加えてみるなど、オメガ3を抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンEと一緒にとるようにするのもよいでしょう。

一日に摂取するあぶらの目標値は、総摂取エネルギー量の約20~30%となっています。この30%を超えて摂取している人の割合は、年々増える傾向にあります。食事の際は、揚げ物、炒め物といった、油を多く使う料理ばかりに偏ったりしないよう、組み合わせに注意するようにしましょう。

体に不可欠なあぶらですが、とり過ぎには注意が必要です。肉類は食材そのものにあぶら(飽和脂肪酸)が含まれており、とり過ぎると血中のコレステロールや中性脂肪が増え、動脈硬化の原因となるので、肉は種類や部位を選び、あぶらの摂取量を抑えるようにしましょう。牛肉や豚肉ではバラや肩ロースにあぶらが多く、モモやヒレの方が少なめです。鶏肉の場合は、モモよりムネ、さらにムネよりササミの方があぶらは少なめです。ハムやベーコンなどの加工食品はさらにあぶらの割合が高くなるため、注意しましょう。また、揚げるよりは焼く、焼くよりは煮る・蒸すといった調理の方があぶらを減らすことができます。

あぶらを適量に抑えるために、もうひとつ知っておきたいのが「見えないあぶら」です。食事から摂取するあぶらは、調理に使用する油やバターなど、「目に見えるあぶら」がおよそ2割強です。残りの8割弱は、「見えないあぶら」です。見えないあぶらは肉、魚、乳製品など食材そのものに含まれる脂肪分や、加工食品、インスタント食品、パンや菓子類などに含まれており見落としがちです。この見えないあぶらは、健康のためにもとりすぎを避けたいあぶらといえます。食品を購入するときには、「栄養成分表示」を見て脂質の量を確認する習慣をつけましょう。