こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、肉離れについてです。
冬は「筋肉系のケガ」が多くなります。具体的には「肉離れ」です。この寒さで筋肉が固まっています。
その状態で急激に動くと「プチッ」とやってしまいます。
肉離れとは?
肉離れは、筋肉が断裂するけがです。太ももやふくらはぎなどの筋肉が切れたり、裂けたりすることによって、炎症や内出血を起こし、患部が腫れ、激しい痛みを感じます。部分的に断裂することが多いのですが、まれに筋肉が完全に断裂してしまうこともあります。
お子さんが肉離れになってしまった時は、特に早く回復させてあげることが大切です。なぜなら、痛みをがまんしつづけると、子どもの身体は吸収力があるので、その痛みに反応して、全身の筋肉が硬くなって、身体がゆがんでしまうことがあるからです。
成長期には、筋肉と骨の付着部に牽引ストレス(筋肉が骨の付け根を引っ張る)がかかり、剥離骨折(はくりこっせつ)を起こすこともあります。骨の付着部が柔らかいので、筋肉の強い力で引っ張られ骨ごと引き離されてしまいます。早急な検査・診断が必要です。
肉離れの原因
肉離れは、急なダッシュやジャンプなど、急激に筋肉への負荷がかかってしまう動作に筋肉が対応できない場合に起こります。瞬発的に筋肉に強い負荷がかかり、その負荷に筋肉が耐えられなくなった時に、筋肉の一部が切れたり、裂けてしまったりするのです。
スポーツをしている時に限らず、筋肉が疲れていたり、弱っていたりすると、ちょっとした運動や日常の何気ない動作でも、肉離れになることがあります。
体育の授業やクラブ活動の際に必ず準備運動をしたり、大人になってからも「普段からストレッチを心掛けましょう!」などと言われたりするのは、筋肉を柔らかい状態にしておくことで、肉離れなどのケガを防ぐためなのです。
肉離れの症状
肉離れは、年齢や筋肉の状態によって症状が異なります。新生児・乳児・幼児は、筋力が低いため肉離れは起こりませんが、筋肉の発達、成長、運動量の増加に伴い、小学校高学年くらいから肉離れを起こしやすくなります。
成長期の若い人やスポーツ選手は、大腿二頭筋(太ももの後ろ側の筋肉)、大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)、ハムストリングス(太もも裏側の内側の筋肉)が肉離れになることが多く、中高年になると腓腹筋(ふくらはぎの筋肉)の肉離れが多くみられます。ふくらはぎの肉離れは「テニスレッグ」とも呼ばれ、テニスをすると頻繁に起こりやすいけがとしても知られています。ボールに素早く反応して瞬発的に動いた際に、収縮していた筋肉が急激に伸び縮みして、筋肉の繊維が裂けてしまったりするのです。
肉離れの応急処置
では、肉離れになってしまった時には、どのような応急処置をしたらいいのでしょうか。病院に行くまでに大切なのは、次の3つの行動です。
(1)すぐに冷やす。ただし、冷やしすぎない
肉離れを起こした直後は、歩行を控え、直ちに冷やすことが大切です。水に濡れたタオルでいいので、すぐにアイシングしましょう。ただし、冷やしすぎないことが大事です。
アイシングには内出血の拡大を防ぐ効果がありますが、冷やしすぎると筋肉が固くなり、回復に必要な血行を悪くしてしまいます。冷やしすぎて痛くないことを目安として、長くても30分程度にしてください。
(2)膝を軽く曲げ、足を上げる
病院に行くまでは、膝を軽く曲げ、ソファやクッションなどを使って、下肢挙上(足を高く持ち上げた姿勢)にしておくと、痛みが和らぐことが多いです。患部を心臓よりも高い位置に上げておくと、肉離れの膨張(腫れ)を防止したり、軽減させる効果があるのです。こうした姿勢で待機し、移動の準備が整い次第、できるだけ早く病院に向かいましょう。
(3)移動時は、患側に体重をかけない
肉離れになってしまったら、患側(けがをした側)に体重をかけないことがとても重要です。移動する際は、誰かに肩を貸してもらったり、おぶったりしてもらえると理想的です。それができない場合は、ケンケンでも構いません。病院に向かう時は、くれぐれも患側に体重を乗せないように気をつけて移動しましょう。
肉離れの治療法
肉離れの治療は、安静と固定が基本となります。肉離れというのは「本来ひとつにまとまっていた筋繊維が無理な力がかかったせいで部分断裂した状態」です。つまり、基本的には切り傷や裂傷と同じなのです。切り傷が出来た場合は、そのまま放置しておくよりも、切れた箇所の皮膚を寄せ合い、固定しておく方が早くくっ付いて治癒していきます。
肉離れによって壊れた筋肉の繊維も、固定することで修復します。そのため2〜3週間は患部を固定し、組織の修復を推進するのですが、組織は修復過程で収縮してしまうので、元の組織の状態に戻すには、収縮した組織を引き延ばすことも必要になります。
私たちは、比較的早期に裂けた繊維を寄り添わせて修復の手助けをする施術をする一方、血行を良くすることによって損傷部位を再生するために、裂けてしまった患部に栄養を届ける姿勢・関節の動かし方・歩き方の指導などを行い、早期回復を促していきます。
肉離れが完治する期間
肉離れを起こしてから完治するまでは、一般的には約3〜5週間かかると言われています。
安井鍼灸整骨院では、1日でも早くベストコンディションで復帰いただくために、医療や補完療法によるハイブリット治療を行っています。また、再び肉離れを起こさない筋肉の使い方の指導も受傷後早期からアプローチしています。
肉離れは、出血してからどれくらいの時間が経過し、その間どんな状況だったのか(けがをしてからどれくらい経っているのか、アイシングしていた時間、下肢挙上していたか否か)によって治る期間も変わってきます。「肉離れになってしまった」と思ったら、上記の応急処置を行い、できるだけ早く治療に来てください。それが早期回復につながります。
鍼で痛みを緩和することも可能
肉離れの治療には、整形外科の治療と並行して鍼灸院で鍼を受けるのもおすすめです。患部に鍼で刺激を与えることによって、筋肉の回復力が増し、痛みが早く軽減します。また、肉離れの周辺の筋肉が凝り固まって違和感を感じたり痛みの原因になったりすることもありますが、この筋肉のしこりも鍼で取り除くことができます。
ふくらはぎの肉離れに効果的なツボ
■委陽(いよう)
膝の後ろの真ん中にあるツボで、膝から下の痛みや張りに効きます。患部に向かって血流を送るようなイメージで押すとより効果的です。
■承山(しょうざん)
膝裏と足首の中央、アキレス腱と筋の境目にあります。アキレス腱を下からなぞっていき、指がとまるところです。ここを刺激することで足の痛みや腫れを軽減させます。
■承筋(しょうきん)
承山と同じライン上にあり、ふくらはぎがいちばん盛り上がっている部分です。承山とセットで押しもみするとよいでしょう。
太ももの肉離れに効果的なツボ
■梁丘(りょうきゅう)
膝の骨の外側から指2本分上がったところで、溝になっている部分です。太もも前面の肉離れに対して効果があります。
■伏兎(ふくと)
太ももの付け根と膝の中央にあります。太ももの肉離れに対して効果がありますが、ちょうどツボの位置が患部と同じ場合は押すとかえって筋肉を傷めてしまう場合があるので痛みがあるうちはやめましょう。
■承扶(しょうふ)
太ももの裏側、足の付け根にあります。ハムストリングスの肉離れに対して有効で、太ももの筋肉をほぐすような感じでマッサージするとよいでしょう。
寒い日は特にしっかりと柔軟体操・ストレッチをして、ケガをしないようにしましょう。