自律神経失調症とは・・・
自律神経失調症は交感神経と副交感神経のバランスが乱れることにより病名がつきます。自律神経の働きは敏感でちょっとしたストレスを感じるだけでバランスが乱れていきます。しかし最初は正常の働きに戻ろうとする身体の働きがあるため大きく体調を崩すことはないですが、長年ストレスを感じ続けると正常の働きに戻そうとする働きが弱くなり身体の体調が悪くなっていきます。
自律神経失調症は家事、子育て、仕事でのプレッシャー、人間関係などで精神的にストレスを感じることが多くなると症状が現れます。自律神経失調症は倦怠感、疲労が抜けない、内臓の調子が悪い、肩こりや腰痛などの症状が現れ、ひどくなってくると精神疾患のうつ病になる事もあります。
交感神経と副交感神経
自律神経には交感神経と副交感神経がありこの神経が原因で自律神経失調症になります。
「交感神経とは」
自律神経失調症のお話をするうえで大事になる神経が交感神経です。
交感神経がストレスなどにより高くなると睡眠障害、筋肉緊張が強くなる、血圧上昇、内臓の働きが低下、多汗などの症状が現れてきます。交感神経が何かしらのストレスにより高くなり続けていくと身体に悪影響を与えていきます。なので交感神経が高くなりにくくなるように鍼灸治療をしていかないといけないのです。
あなたは大丈夫?自律神経失調症チェック
該当する項目がいくつあるか、数えてみましょう。
✔︎ めまいや耳鳴りのするときが多い。
✔︎ または立ちくらみをよく起こす。
✔︎ 胸が締め付けられる感じがする。
✔︎ または胸がザワザワする感じが時々ある。
✔︎ 心臓がいきなり早くなったり、脈拍が飛ぶようなことがある。
✔︎ 息苦しくなるときがある。
✔︎ 夏でも手足か冷えるときがある。
✔︎ 胃の調子が悪いときが多い。(お腹がすかない・胸やけなど)
✔︎ よく下痢や便秘をする。または便秘と下痢を繰り返す。
✔︎ 肩こりや腰痛がなかなか治らない。
✔︎ 手足がダルイ時が多い。
✔︎ 顔だけ汗をかく。または手足だけ汗をかく。
✔︎ 朝、起きる時に疲労を感じる。
✔︎ 気候の変化に弱い。
✔︎ やけにまぶしく感じる時がある。
✔︎ 寝ても寝ても寝たりない。
✔︎ 怖い夢をよく見る、または金縛りにあう。
✔︎ 風邪でもないのに咳がよく出る。
✔︎ 食べ物を飲み込みつらい時かある、喉に違和感がある。呂律が回らない時がある。
0-1個 自律神経に狂いはなさそうです。
2-3個 自律神経に負担が掛かっているかもしれません。
4-6個 自律神経失調症になりかけているかもしれません。
7個以上 すぐに休養を取りましょう。
自律神経失調症を原因で分類した5タイプ
【タイプ1】体質が原因
もともと体質的に自律神経機能のバランスの悪い人がいる。急に立ち上がるとめまいがするといった、起立性低血圧の症状が見られる場合、このようなタイプの可能性が高い。
→軽い運動を習慣づけて自律神経機能をアップしよう
【タイプ2】性格・素質が原因
神経質傾向が強い人は、完全主義的傾向が見られ、小さな事にもこだわる。体のちょっとした不調に対しても、重大な病気ではないかと心配して緊張信号が強く出る。
→考え方をチェンジして気持ちを楽にする
【タイプ3】生活リズムの乱れが原因
自律神経は約24時間の周期でバランスを保っている。その周期の維持には睡眠、食事、運動などが関与しており、生活リズムが乱れると自律神経の中枢に過度の負担がかかる。
→毎日定時に起床し朝食をとるなど規則正しい生活を心がける
【タイプ4】身体的ストレスが原因
暑い、あるいは寒い環境で作業を続けると、体温調整のために緊張信号が過度に出続けるため、自律神経失調症が見られるようになる。冷房の効きすぎにも要注意。
→衣服などで環境の変化にきめ細やかに対応する
【タイプ5】精神的ストレスが原因
不安や緊張、あるいは抑うつなどの「不快な気分」を生じるような場面が、日常生活で多く見られるような場合に、緊張信号が過度に出て、自律神経失調症となる。
自律神経失調症は女性に多い?
自律神経失調症は男性よりも女性に多く見られる病気です。その大きな理由として、女性ホルモンのバランス変動が挙げられています。交感神経と副交感神経の働きは、大脳の視床下部でコントロールされていますが、この視床下部のすぐ近くにある脳下垂体では、様々なホルモンを分泌しています。そのため、視床下部がホルモンの影響を受けて、自律神経の働きにも影響を及ぼすのです。
自律神経失調症の病院での治療
病院では主に薬が処方されます。精神安定剤やビタミン剤、睡眠薬などで自律神経の働きを整えることをはかったり、女性の場合はホルモンバランスが自律神経に影響を与えている場合もあるのでホルモン剤でホルモンバランスを整えることもあります。また、今では漢方を扱っている病院も多く漢方を処方されることもあります。その他にもカウンセリングや自律訓練法、バイオフィードバック療法など様々な治療法が試されてその方に合う治療法を模索されます。
自律神経失調症の東洋医学
自律神経失調症は、東洋医学では「気の流れ」が大きく関係していると考えられます。東洋医学で「気」の役割は、生長・発育・代謝の促進・体温の維持や調節・体外からの邪気を防御する機能など多岐にわたります。
気は五臓六腑の脾と胃によって作られて心と肝によって全身に運ばれます。その過程で気がうまく生成なれなかったり、全身に運ぶ機能が弱まるまたはどこかで流れがとどこおっていたりすると自律神経失調症にかかってしまう恐れがあります。
自律神経失調症に鍼がおすすめである6つの理由
①筋肉の緊張を緩和できる
自律神経失調症に鍼がおすすめである理由の1つが、筋肉の緊張を緩和できることです。筋肉が硬くなると発痛物質が生じ、それが肩こりをはじめ、さまざまな不調を招く元となります。鍼の施術は筋緊張の緩和を得意としています。
②血行を促進できる
血行を促進できることも、自律神経失調症に対して鍼の施術がおすすめである理由です。自律神経失調症を発症している方の多くに、血行不良にともなう自然治癒力の低下が見られます。鍼の施術で血行を促進すると、自然治癒力を高めることにつながります。
③心身のリラックスにつながる
鍼灸の施術は身体に対して心地よい刺激を加える点が特徴です。骨をボキボキするような施術は行いませんし、強い力でマッサージすることもありません。心身がリラックスすれば、身体が持つ自然治癒力を高めることが期待できます。
④自律神経失調症の原因が分かる
医薬品で自律神経失調症が治りにくいのは、画像診断では自律神経失調症の原因が分からないからです。
整骨院・鍼灸院では、画像診断では分からない筋肉などの軟部組織にアプローチすることで、自律神経失調症の原因を突き止めています。不調の多くは筋肉をはじめとする軟部組織の緊張がもたらします。
⑤身体にかかる負担が少ない
自律神経失調症に鍼がおすすめの理由としては、身体にかかる負担が少ないことも挙げられます。それでなくても、自律神経失調症を発症されている方は、身体や心に対する刺激に対して敏感になっています。鍼灸の施術は、人間が本来持っている自然治癒力を引き出すことが目的となっています。
⑥通いやすい
自律神経失調症に対して鍼の施術がおすすめの理由としては、通いやすいと言った点も挙げられます。大きな病院などでは、長い時間待たされることも少なくありませんが、整骨院・鍼灸院であればそれほど待たずに見てもらえます。最近は予約できる整骨院・鍼灸院も増えています。
安井鍼灸整骨院の自律神経失調症の治療法
鍼治療
鍼で自律神経の通っている付近の緊張を緩めてあげる。神経には「叢」や「節」といった集まっているところや、繋がっているところがあります。良く自律神経失調症には呼吸法が良いと言われますが、自律神経系は胸椎と言われる部分の近くを走行しています。呼吸法は胸郭のふくらみなどを正常にしていく効果があると思われますので、推奨される部分があるのではないでしょうか。自律神経失調症の方は姿勢も悪くなってしまっていることが殆どです。この神経の走行付近の血流を改善して、リラックスさせてあげることも有効だと思っています。鍼の効果では、最近の研究においてβエンドルフィンという神経ペプチドの分泌を活性化させ、自律神経の機能を活性させてくれるというデータも出ています。
へそ灸
「へそ灸」は、福岡の小石原焼で特注した陶器【鹿奢(かしゃ)の灸】を用います。中にもぐさを入れ、おへその上にのせ、からだ全身を温めていきます。へそ灸とは…へその孔の上で行う灸治療の一種(遠隔灸)のことです。へそはツボ(経穴)のひとつに数えられ、胎児に全身くまなく栄養を与える場所でもあります。また神気の行き交う門戸であり、神闕(しんけつ)・命帝とも言われます。
EYE灸
Eye灸(アイキュウ)は、呼び名のとおり眼にお灸をする治療です。 「でも眼にお灸はできるの?」「熱くないの?」「ちょっと怖いな!」と思われる方もご安心ください。Eye灸治療は、韓国にて作られた【眼にお灸ができる特殊な器具】を使用し、間接的に目を温める治療です。におわないお灸を用います。日本では当院でしか受けられない珍しい治療です。眼にお灸をすることで、温熱効果や生薬効果が期待でき、眼精疲労やドライアイ、目のクマ、くすみ、シミ、他にも緑内障や白内障、斜視などの症状に有効です。
<自律神経失調症で鍼灸治療を利用する場合の治療期間は?>
自律神経失調症は、身体の交感神経と副交感神経のバランスが乱れてしまうことで、様々な不調を引き起こしてしまう疾患です。ストレスが多い人は、自律神経失調症になりやすいので注意しなければいけません。自律神経失調症と診断されていなくても、原因不明の不調が長く続いている場合、自律神経のバランスが乱れていることも考えられます。このような場合、鍼灸治療でのアプローチも検討してみてください。
<鍼灸治療での治療期間はどれくらいなのか?>
自律神経失調症を鍼灸で治療するという場合、どれくらいの治療期間がかかるのか気になりますね。治療期間に関しては、はっきりと○日、○ヶ月で治ると言い切れないのが現状です。これは、一人ひとり身体の状態が異なる事や、どれくらいの頻度で治療に通われるのか、普段の生活スタイルなどで異なってしまうからです。また、一時的に症状が良くなったと感じても、また不調を感じてしまう可能性もあります。鍼灸治療は、少しずつ身体のバランスを整えていくものなので、劇的に症状が改善するというよりは、少しずつ楽になっていくものだと思ってください。症状が改善した後も、定期的に通っておくことで、自律神経のバランスが整いやすくなり、再発予防にも繋がります。鍼灸治療は、自然治癒力を高める効果も期待できるので、健康維持にもおすすめです。
<鍼灸治療と他の治療の組み合わせも>
自律神経失調症を治療する場合、薬物療法や心理療法が行われています。鍼灸治療は、これらの治療と並行して行うことも可能です。もし現在通われている病院がある場合、薬物療法や心理療法と合わせて、鍼灸治療も受けたいことを相談してみると良いでしょう。できれば薬は使いたくない・・・そう感じている人も多いと思います。実際に、鍼灸治療に通われている人は、薬物療法をできるだけしたくないという人が多いです。薬に頼らない身体に整えていくためにも、鍼灸治療を取り入れることを検討されてみてください。心理療法は、トレーニングすることで、日々のストレスを自分で解消しやすくなるので、実践されることをおすすめします。自律神経失調症は、1日や2日で治るようなものではありません。少し時間がかかってしまいますが、根気よく続ければ、症状は改善されていきます。様々な角度からアプローチして症状を改善させていきましょう。