冬バテ

冬バテは、冬に生じる漠然とした心身の不調です。冬は気温が下がることに加え、日照時間が短くなります。
また、室内と室外の寒暖差が激しく体調を崩しやすい季節です。
冬にうつ病のような症状が生じることが2シーズン以上繰り返す場合は特に注意が必要です。

冬バテの原因として、もっとも代表的なものは日照時間の減少です。その他の原因も併せて、以下で詳しく解説します。

冬バテは、日照時間が減ることで「セロトニン」の分泌が減少することが最大の原因と考えられています。セロトニンには、ドパミンやノルアドレナリンといった神経伝達物質をコントロールし、精神を安定させる働きがあります。また、睡眠を促すホルモンである「メラトニン」の分泌や、食欲のコントロールにもセロトニンがかかわっています。そのためセロトニンが減少すると、うつ病のような症状(気分が落ち込む、イライラしやすくなるなど)、睡眠トラブル(寝つきが悪い、眠りが浅いなど)、過食といった症状が生じるようになります。
また、日光を浴びる時間が減ることで体内で産生されるビタミンDも不足しやすくなります。ビタミンDが不足すると、骨や筋肉が弱くなり痛みが生じたり、最近では免疫や気分障害などとの関係も指摘されています。現代社会では、屋外で日光を浴びる機会が少なくなっており、ビタミンDの最大の供給源となる魚の摂取量も少ない事から、広い年代においてビタミンDは不足しています。特に女性では、顔や手足に日焼け止めを塗ったり、日傘をさしたり、そもそも日中の屋外への外出を控えたりなど過剰な紫外線対策に取り組んでいる人が多く、ビタミンDが不足しやすい傾向があります。

気温が低くなると血行が悪くなり、手足などの冷え、肩こりなどの不調が現れやすくなります。寝室が寒すぎるなど、就寝時の温度や湿度が適切でない場合、睡眠トラブルが引き起こされることもあります。
また、冬は寒い屋外と暖房のきいた屋内の寒暖差が激しくなります。すると体温の調整などを司る自律神経が働き過ぎてしまい、自律神経の乱れによる疲れやすさなどの不調が生じます。

冬はクリスマスや年末年始などイベントごとが多く、会食や飲酒の機会が増加します。宴会ではアルコールのほか、塩分・カロリーの高い料理、締めの炭水化物など栄養が偏りがちです。ケーキやチョコレートなどの甘いものを食べる機会が多くなる人も少なくないでしょう。
こうした食生活が続くと野菜が不足するなど偏った食品群の摂取となり、ビタミン・ミネラルなどの栄養素が足りなくなることで体調が崩れやすくなります。また、アルコールの代謝にはビタミンB1が必要になるため、飲酒量が増えるとビタミンB1が不足しがちになります。ビタミンB1はエネルギーの産生にかかわっているため、不足すると疲れやすくなります。

冬バテでは精神的な症状の他、睡眠トラブルや過食、疲れやすさなどの症状が現れます。特に、冬にうつ病のような症状が生じることが2シーズン以上繰り返す場合や、症状がひどい場合は医療機関の受診も検討しましょう。

日照時間が減少しセロトニンの分泌が減ることで、気分が落ち込む、イライラしやすいといった、うつ病のような症状が出ることがあります。

睡眠トラブルは、セロトニンの減少や自律神経の乱れによって引き起こされます。眠気が強く朝にすっきり起きられないなどの過眠が生じる場合と、夜に寝つきが悪い・夜中に目覚めるなどの不眠が生じる場合があります。

過食もセロトニン不足が原因で生じることがあります。冬になると食欲が増す、特に甘いものや炭水化物を食べたくなることが多い場合は、注意が必要です。

寒暖差などによって自律神経が乱れると、だるさや疲れやすさが生じることがあります。また、ビタミン不足など栄養バランスの偏りによっても疲れやすくなることがあります。

なるべく毎朝、一定の時間に起きて日光を浴びることでセロトニンの分泌を促し、体内時計をリセットすることができます。日光浴は皮膚でのビタミンD産生も促します。外に出て太陽の光を浴びることが望ましいですが、難しい場合はカーテンを開ける、照明をつけるなど部屋を明るくするだけでも効果があります。

ホルモンのバランスを整え疲労を回復するためにも、栄養バランスの良い食事を取りましょう。会食やおせち料理などで食事が偏っている場合は、セロトニンの材料となるアミノ酸(トリプトファン)を多く含む大豆製品や、乳製品、野菜などを特に意識し、さまざまな食品を摂るようにしましょう。

運動には抗うつ効果があり、気分が明るくなりストレスも軽減されます。血行を良くすることもできるので、冷えの対策にもつながります。

ぬるめのお湯に浸かることで副交感神経が優位になり、リラックスすることができます。寝つきを良くするためには、就寝の2〜3時間ほど前に入浴することがおすすめです。ただし熱すぎるお湯は交感神経を優位にしてしまうため注意しましょう。
また、入浴することで冷え症の改善や疲労の回復も期待できます。

筋肉の緊張や痛みを緩和するための効果的な治療法として広く利用されています。特に秋バテに悩む方にとって、非常に有効です。秋バテは季節の変わり目に起こる体調不良で、疲労感、頭痛、肩こり、腰痛などの症状が現れます。これらの症状は筋肉の緊張や血流の悪化によって引き起こされることが多く改善が期待できます。

鍼灸治療は、秋バテの症状に対応するための有効なアプローチの一つです。鍼灸は、特定のツボに鍼や灸を使用して刺激を与え、体内のエネルギーの流れを整え、自然治癒力を高める効果があります。これにより、疲労感、頭痛、食欲不振などの秋バテの症状が改善されることが期待できます。施術は個々の症状に合わせて行われ、一般的には週1〜2回のペースで受けることが推奨されます。また、鍼灸治療はリラクゼーション効果もあり、ストレスの軽減や心身のリフレッシュにも役立ちます。施術は専門の鍼灸師が行い、初回はカウンセリングを通じて患者の状態を詳しく把握し、最適な治療計画を立てます。安全で効果的な鍼灸治療を通じて、秋バテの症状を根本から改善し、健康な生活を取り戻しましょう。