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春の紫外線について

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、春の紫外線についてです。

春のやわらかな日差しと爽やかな風が心地よい今日この頃。みなさんは、お花見を楽しまれましたでしょうか?

お出かけには気持ちのよい季節ですが、気を付けたいのが紫外線です。紫外線は、春からどんどん増えていき、私たちの体に様々な悪い影響を及ぼします。美容や健康の為に、春からしっかり紫外線対策をしていきましょう。

紫外線とは

紫外線は、地表に届く太陽光線のなかで、もっとも波長の短いもので、波長の違いによって、UV-A波、UV-B波、UV-C波の三種類に分類されますが、UV-C波は地上には届いていません。

UV-B波は、皮膚の表皮に届き、皮膚や眼に有害で、日焼けを起こしたり皮膚がんの原因になります。

 又メラニンを増加させて日焼けによるシミ・ソバカスの原因をつくります。

UV-A波は、皮膚の深い真皮層まで届き、肌の弾力を作るコラーゲンやエラスチンを破壊するため、しわやたるみなどの肌の老化を引き起こす原因となります。

紫外線は夏だけ気を付ければいい?

紫外線は一年を通して、地上に届いていて、肌にダメージを与えています。

月別紫外線照射量

紫外線は「夏」というイメージがありますが、紫外線量は5月~9月頃までが特に多く、春から紫外線対策をしておく必要があります。

紫外線の基礎知識。あなたはどのくらい知っていますか?

あなたは紫外線について、どのくらい知っていますか?〇×で答えてみてください。

  1. 家のなかにいれば、日焼けはしない
  2. 曇った日は、紫外線の心配はない
  3. 赤ちゃんの日光浴は健康のため必要
  4. 日焼け止めクリームは、何度か塗りなおすことで効果が持続する
  5. サングラスは紫外線防止には有効
  6. 朝と夕方の日差しは、気にする必要はない

紫外線対応

1結果 ×

家の中にいても紫外線は窓ガラスを通して部屋に入ってきます。洗濯物を干している時など、注意が必要です。

2結果 ×

薄い雲の場合は、紫外線の80%が通過します。曇りの日でも、紫外線対策をしましょう。

3結果 ×

以前は、赤ちゃんの健康のために必要だといわれていた日光浴ですが、最近では日光浴を積極的にしなくても、カルシウムを合成するのに必要なビタミンDが食事から摂取できることができるようになり、逆に紫外線の悪影響の方が心配ということがわかってきました。

4結果 ○

日焼け止めクリームは汗をかいたりして、知らないうちに取れていることも多いため、数時間おきに塗りなおすことが必要です。

5結果 ○

目から紫外線が入ると脳が感知し、それがシミの原因 になっているのです。サングラスは、目に紫外線が入るのを防いでくれる 役割があります。色の黒いものよりも UVカット率 を参考に選びましょう。

6結果 ×

目から紫外線が入ると脳が感知し、それがシミの原因 になっているのです。サングラスは、目に紫外線が入るのを防いでくれる 役割があります。色の黒いものよりも UVカット率 を参考に選びましょう。

心のリズムについて

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、心のリズムについてです。

暖かな日差しの日も増え、気持ちのいい青空に春の予感を感じる今日この頃
春のお出かけの予定をいろいろ考えている方も多いのではないでしょうか?
桜の開花ももうすぐですね。
春は、気候はもちろんのこと、新しい環境に移る人も多く、「変化」の多い季節でもあります。
気温差に体温調節がうまくいかなかったり、新しい環境で心が疲れてストレスになってしまったり、様々な面で自律神経のリズムが乱れやすくなります。

こんな時はちょっと一休み チェック

  • すぐ疲れる
  • 集中できない
  • だるさが続く
  • 寝付きが悪い
  • 不安や心配が頭から離れない
  • 食欲がないまたは、過食してしまう

心のリズムを整えるには

朝はきまった時間に起き朝日を浴びましょう

1日のスタートは朝。朝日を浴びると体内時計がリセットされて体内リズムが整います。また太陽の光は、ハッピーホルモンである「セロトニン」が体内でたくさん作られますので、気持ちが安定し穏やかな気持ちになります。

食事は3食決まった時間にバランスよく食べましょう

規則正しく食事を取ることで、体内時計を整えることができます。
また、体内時計を整える効果がある、卵や大豆、肉、魚などタンパク質をしっかり取るようにしましょう。
春の旬の食べ物は、デットックス効果があるものが多いので、春菊やせり、ふきのとうや、たらの芽などの山菜を積極的に取り入れましょう。

休養をとる

たまには、なにもしない、のんびりした時間も必要です。
気分転換と、プライベートも忙しくなりすぎないように気をつけ、自分なりのリラックス法を見つけて、しっかり休養しましょう。

体温調節をしっかりしておきましょう

気候が不安定な季節です。暑さ寒さもストレスになりますので、温かい日でも外出の際は羽織れる上着を持参しましょう。

心のリズムを整えるには、規則正しい生活習慣が大切です。
ストレスをためないように、早めに休養することで心のリズムを整えることができます。
上にあげたような症状が、治らず2週間以上続く場合は、早めに受診しましょう。

メンタルヘルスの不調について

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、メンタルヘルスの不調についてです。

期待と不安――春はストレスをためこみやすい季節

柔らかい日差しに春の訪れを感じる3月は、人事異動や昇進など、社会生活の面で大きな変化を迎える季節です。新たに始まる日々に期待が膨らむ一方、変化には不安や心配ごとがつきもの。年度末ならではの忙しさ等も加わって、普段よりストレスをため込みやすい時期であるとも言えます。

そんなときにこそ気をつけたいのが、心の健康(メンタルヘルス)。忙しさや不安は目には見えないストレスとなって、あなたの身体にも悪影響を与えることがあります。

ストレスはメンタルヘルスや身体の不調をまねく

ストレスというと心労や過労など、嫌なことや辛いことをイメージする人が多いかもしれませんが、嬉しいことや楽しいことも含めて、日常のさまざまな出来事がストレスの要因になります。たとえば、職場では「人事異動」「昇進」「長時間労働」「人間関係のトラブル」、プライベートでは「住環境や生活の変化」「結婚や出産」「家族の病気」などです。適度なストレスは人間的な成長を促すものですが、ストレスが過剰になると、メンタルヘルスの不調をまねくだけでなく、身体疾患のきっかけになることもあります。

たとえば強いストレスが長く続くと、身体を安定した状態に保つように働く自律神経や内分泌系に異常が生じて血管に負担がかかり、血管病のリスクが高まることが知られています。

1.自律神経・内分泌系の異常が代謝機能を乱す

  • 血圧や血糖値が上昇する
  • コレステロールなどの血中脂質の異常が起こりやすくなる

2.血液中の赤血球が増加する

  • 心筋梗塞や脳卒中の原因となる「血栓」ができやすくなる

強いストレスは心筋梗塞や脳卒中の引き金に

恐ろしいのは、強いストレスは、時に心筋梗塞や脳卒中といった命にかかわる病気の引き金になることがある点です。

たとえば何かの試験を受ける際などには、脈が速くなったり、血圧が上がったりしますが、これは「失敗しないように」という心理的な刺激が脳から心臓に伝わるために起こるものです。軽いストレスでもこうした身体変化が起こるのですから、特に動脈硬化症や心臓病といった持病のある人が強いストレスを受けたときに、脈拍が増加し、血圧が急上昇して、狭心症発作(胸痛)や心筋梗塞を起こすケースもあります。また、脳卒中の最大の要因は高血圧なので、やはり強いストレスが発症の引き金になることがあります。

自分の「ストレス反応」に気づいたら、休養や気分転換をするなど早めのセルフケアでストレス解消を促すことが、メンタルヘルス不調の予防、さらには血管病をはじめとした身体の不調を防ぐことにもつながります。

花粉症について

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は花粉症についてです。

1.花粉症ってなに?

花粉症とは、花粉に対して人間の体が起こすアレルギー反応の総称です。一般的に花粉症の四大症状とされる、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみに加え、皮膚や喉に不調をきたすこともあります。「アレルギー性鼻炎」、「アレルギー性結膜炎」、「アレルギー性皮膚炎」、「アレルギー性咽喉頭炎」など、そのアレルギーの原因が花粉であるものは花粉症ということになります。

2.花粉症と風邪の見分け方は?

まだまだ寒いこの3月の花粉症は、風邪と間違われることがあります。くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状は風邪の症状と共通しているからです。花粉症か風邪かを判別するための一つの指標として「鼻水」を観察しましょう。風邪の鼻水は、最初は透明でサラっとしていても、数日で黄色くドロっとしたもの(細菌やウイルスと戦った白血球の死骸を含んだもの)に変化します。

数日経っても透明でサラッとした鼻水だとしたら花粉症の可能性が高いでしょう。

3.花粉症のメカニズムについて

風邪にしても花粉症にしても、私たちは免疫システムにより外敵から体を守っています。花粉は自然のものなので、普通なら、鼻の粘膜にある腺毛の働きによって排出されて終わりなのですが、花粉症は、花粉が異物(アレルギーの原因となる抗原)として認識され、花粉に対する抗体(IgE抗体)が過剰生産されることで起こる免疫の過剰反応です。

IgE抗体は、花粉症以外のアレルギー疾患とも関係していて、IgE 抗体が作られやすい体質はアレルギー体質とされています。

花粉症と付き合う

花粉症で問題になるのはQOL(生活の質)の低下。たとえば、くしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの花粉症の症状は、集中力や判断力、作業能率を低下させます。なかでも、鼻づまりは、睡眠障害の原因にもなり、日中の疲労や眠気にもつながります。そこで、まずはセルフケア。花粉症を「防ぐ」、花粉症から「逃げる」、花粉症に対して「強くなる」ことを意識して、QOLを保ちつつ花粉症と上手に付き合いましょう。

1.防ぐ

花粉症の原因は花粉なので、花粉症の症状を和らげるには、花粉を防ぐことが重要です。

2.逃げる

花粉症の原因とされる植物はたくさんありますが、日本で発症する花粉症の多くが2~4月頃に飛散するスギ花粉によるものです。ただ、北海道や沖縄にはスギがほとんど存在しないため、スギ花粉症はありません。

スギ花粉が多く飛ぶ時期だけ、北海道や沖縄へ逃げることができたら良いのですが、なかなかそうもいきません。

せめて、花粉が多い時間帯や気象条件から逃げましょう。スギ花粉は、一般的に昼前後と日没後に多くなります。気温が上がって、スギ花粉がスギ林から都市部へ飛んでくるのが昼前後。また、上空に飛んだ花粉が地上に落ちてくるのが日没後です。 花粉が多くなる気象条件としては、①晴れて気温が高い日、②空気が乾燥して風が強い日、③雨上がりの翌日。花粉が多い時間帯や気象条件では、なるべく外に出ないようにしましょう。

3.強くなる

免疫力が低下すると花粉症にかかりやすくなります。

免疫力を高めるには、睡眠と栄養バランスのとれた食事、適度な運動、そして、ストレスコントロールが有効です。

脳卒中について

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、脳卒中についてです。

脳卒中とは?

脳卒中とは脳の血管が破れる「脳出血」、脳の血管が詰まる「脳梗塞」などを総称して、脳卒中と呼びます。血管が破れた場合も詰まった場合も脳の血液の循環が阻害され、身体の片側の麻痺、頭痛、呂律が回らないなどの症状を伴います。MRI検査などで早期に発見し、適切な治療を行うことで発病や脳卒中の進行を防止すること、また、自覚症状のない段階から定期的に検査を受け、予防に努めることも大切です。

脳卒中の原因によって異なる疾患

脳卒中は、その引き起こした原因によって以下のような疾患に分類されます。疾患に応じた治療が必要です。

血管が詰まる

脳の血管が詰まるタイプの脳卒中の中で代表的なのが、一過性脳虚血発作や脳梗塞です。

一過性脳虚血発作

血管が詰まり、脳梗塞と同じような神経症状が現れるものの、24時間以内に治まる状態です。24時間以内と定義されていますが、多くは1時間以内に症状消失が見られます。ただ、一過性脳虚血発作は、脳梗塞の前触れ発作としてよく知られています。放置することで脳梗塞のリスクが高まるため、できるだけ早く検査・治療を行う必要があります。逆に言えば、一過性脳虚血発作を起こした時点で治療を開始できれば、脳梗塞を予防できる可能性が高まります。

脳梗塞

脳梗塞血管が詰まり、神経細胞への血液供給が滞ることで、さまざまな神経症状を引き起こす疾患です。動脈硬化による血管の狭窄、血栓ができたことなどによって起こります。身体の片側の麻痺、力が入らない、舌のもつれ、めまい・ふらつき、視覚障害などの症状を伴います。

血管が破れて出血する

脳の血管が破れて出血するタイプの脳卒中の中で代表的なのが、脳出血やくも膜下出血です。

脳出血

脳出血脳動脈が破れたことで出血が起こり、神経細胞を障害する疾患です。高血圧から動脈硬化、動脈硬化から脳出血と進展するケースがよく見られます。急な頭痛、身体の片側の麻痺、吐き気・嘔吐、意識混濁などの症状を伴います。

くも膜下出血

くも膜下出血動脈の一部がこぶ状になった脳動脈瘤の破裂によって、脳全体を覆う膜(くも膜)の内側で出血を起こす疾患です。脳卒中の中でも死亡率が高くなっています。MRI検査などで、未破裂のうちに脳動脈瘤を発見し、適切な治療を行うことが大切です。

脳卒中の症状

  • 脳卒中の症状身体の片側(手足・顔面)の痺れ
  • 身体に力が入らない
  • 呂律が回らない、言葉が出づらい
  • 片方の目が見えない、物が二重に見える
  • 目まい、ふらつき
  • だんだん強くなる頭痛
  • 経験したことのない激しい頭痛
  • 意識が遠くなる

これらの症状が、単独あるいは複数にわたって出現したときには、病院にご相談ください。ただし、「身体を動かすことが困難なほど強烈な頭痛」が現れたときには、ご自身、または近くにいる人が救急車を呼んでください。

順天堂大学が入院患者を対象にした調査では、くも膜下出血の発症には明確な季節変動があり、2月と3月に多く、7月と8月に少なかった。季節変動の影響は若年者のほうが高齢者より目立った。既往歴の有無とは関係なく、前日の平均気温が低いときに発症が多くなる傾向も見られます。

脳卒中を疑ったら

可能なかぎり早く病院を受診しましょう。なるべく早く診断をつけ、治療を開始することで、後遺症が軽くなる可能性があります。脳梗塞では、発症してから、4.5時間以内、8時間以内の患者さんのみに行える特殊な治療があります(2012年9月からt-PA静注療法の対象患者が発症後3時間から4.5時間に延長されました)。治療を開始するには検査が必要で、1時間程度かかります。症状が出現してから遅くても2時間以内を目安に、可能なかぎり速やかに病院を受診しましょう。脳卒中が疑われる場合には、脳への血流を保つために、横にすることが原則です。意識がない時には、楽に呼吸ができ、吐いたものが喉につまらないよう、側臥位にして、直ちに119番に電話し、救急車を呼びましょう。

むずむず脚症候群について

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、むずむず脚症候群についてです。

男性より女性に多く、年齢とともに増加傾向に

「下肢静止不能症候群(レストレスレッグス症候群/Restless Legs Syndrome:RLS)」。これが“むずむず脚症候群”の医学的な名称です。むずむず脚症候群というのは俗称になります。というのも、この病気の患者さんが医師に伝える自覚症状の中でとりわけ多いのが「脚がむずむずする」という症状だからです。

むずむず脚症候群(RLS)は、こうした下肢を中心とした異常感覚のために、寝ているときやじっと座っているときなどに脚に不快感を覚えたり、「どうしても脚を動かしたい」という我慢できないほどの運動欲求が生じたりする感覚障害です。

異常感覚による不快感の表現は患者さんによってさまざまですが、「脚がむずむずする」こと以外に、下記のような症状が脚(足)を中心に見られます。

①チクチクする

②ピクピクする

③かきむしりたくなる

④ほてる

⑤電流が流れているような感じがする

⑥無意識のうちに脚がでたらめに動く

⑦じっと座っていられない

⑧脚が痛い、だるい

⑨寝相が悪い(家族などからそう指摘される)

あまり聞き慣れない病名だと思う人もいるかもしれませんが、日本人のむずむず脚症候群(RLS)の有病率は決して低くはありません。

2008年に全国の20~59歳の8,426名を対象に行われた調査では、その有病率は4.0%に上りました。さらに男女別でみると、男性は3.0%、女性は4.9%と、女性のほうが男性より有病率が高いことが示されています。

また、加齢に伴って有病率が高くなることもさまざまな研究などから分かっており、欧米の調査結果では、40代から60代にかけて増加することが見てとれます。

正しい診断で適切な治療を

むずむず脚症候群(RLS)は、原因や発症時期から次のように大きく分けることができます。

一次性(特発性)のむずむず脚症候群(RLS)の発症のメカニズムは解明されていませんが、近年では脳の中枢神経に存在する神経伝達物質・ドーパミンの調節障害が関係しているという説が有力です。治療薬として、ドーパミン受容体作動薬や脳内の興奮性神経伝達物質に関与する薬剤などがあります。

この病気の特徴の一つとして、睡眠障害を伴う場合があることが挙げられます。脚の不快感によって寝つきが悪くなったり、やっと眠りについても頻繁に脚を動かして寝返りを打ったりすることが多いためです。また、無意識のうちに脚がピクンピクンと動く「周期性四肢運動」を伴う場合もあり、これも睡眠を妨げる要因の一つとなります。このため、「脚がむずむずする」といったことよりも、「どうしても眠れない」という症状に悩んで医療機関を受診する人は少なくないようです。結果的にはっきりした原因が分からないまま、睡眠導入剤などを処方される例も見受けられます。しかし当然のことながら、それではむずむず脚症候群(RLS)の根本的な改善にはなかなかつながりません。ぐっすり眠れない状態が続き、日中も眠気がとれない、仕事に集中できない、疲れがとれない、といった負のスパイラルに陥ってしまう可能性があります。

むずむず脚症候群(RLS)には次のような4つの診断基準があります。

1 脚を動かしたいという強い欲求が、不快な下肢の異常感覚が原因となって起こる

2 その異常感覚が、安静にして、静かに横になったり座ったりしている状態で始まる、あるいは増悪する

3 その異常感覚は運動*によって改善する

*叩く、もむ、足をこすりつける、足踏みをする、歩き回る など

4 その異常感覚は日中より夕方・夜間に増悪する

上記のような気になる症状がある場合なども、早めに医療機関を受診するとよいでしょう。むずむず脚症候群(RLS)専門の外来がある医療機関や脳神経内科、総合内科(総合診療科)のほか、不眠が続いているような場合は精神科や睡眠専門の外来なども選択肢として挙げられます。

むずむずして眠れないときのおすすめ対処法

医療機関で中等度から高度のむずむず脚症候群(RLS)と診断された場合には、薬物療法で症状を抑えることが可能です。比較的症状が軽ければ、日常生活を工夫することで不快感を和らげたり、眠りにつきやすくしたりすることも期待できます。例えば、むずむずなどの不快感は温度や湿度が高くなるほど強くなる傾向にあるため、梅雨時や夏場などは室内(とくに寝室)の除湿をしっかり行い、湿度を40~70%くらいに保つことが大切です。

逆に冬場は室内の湿度が40%未満になると皮膚が乾燥し、皮脂が欠乏する恐れがあります。これもまたむずむずを悪化させる原因になるので気をつけましょう。なお、夏の就寝時には次のような方法もおすすめです。

1 コーヒーなどの缶入り飲料のショート缶(190ml前後)を2本、冷やしておく

2 1の缶を洗面器などに入れ、タオルと一緒に枕元やベッドのわきなど、手の届きやすいところに置いておく

3 脚がむずむずしてきたら、缶の水滴をタオルで拭き取り、症状が出ている部位に缶を直接当てて、コロコロ転がす

患部を急激に冷やすことで不快感が緩和され、その後は眠りにつきやすくなります。また、寝たまま行うことができるので、わざわざ起き上がる手間などがないのもメリットです。目が冴えてさらに眠れなくなるといった心配もありません。それでも、どうしても眠れないときは、起きて脚を動かすのも一つの手です。30~60秒程度動かすことで、むずむず感が落ち着くはずです。日中、じっと座っているときに下肢に不快感を覚え、どうしても脚を動かしたくなるようなときは、趣味に没頭するのもおすすめです。例えば、ゲームや手芸など手先を動かして集中できることがよいでしょう。脚以外のことに意識を向けて集中することで、脚を動かしたいという欲求を抑えることができます。なお、アルコールや唐辛子などを含む辛い食べ物は血流を促進し、むずむず感を強くする場合があるため、なるべく控えたほうがよいでしょう。タバコは症状を悪化させる一因になるので、禁煙することをおすすめします。日常でできることを実践しながら、気になるときや治らないときは速やかに医療機関を受診しましょう

ヒートショックについて

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、ヒートショックについてです。

冬季に多発する温度差で起こるヒートショック

暦の上では立春を迎える2月。とはいえまだまだ真冬日を記録することもある、寒さ厳しい季節です。このような時季に気をつけたいのが「ヒートショック」。ヒートショックとは、気温の低い屋外から暖かい屋内への移動や、暖かい部屋から寒い部屋への移動などによる急激な環境温度の変化によって、血圧が上下に大きく変動することをきっかけとして起こる、健康被害の総称です。

ヒートショックが起こりやすいのは入浴時

ヒートショックは、特に冬季の入浴時に起こりやすいことが知られています。暖房をしていない脱衣場や浴室では室温が極端に低くなりがちで、こうしたなかで衣服を脱ぐと、急速に体表面から体温が奪われて血管が収縮し、血圧が急激に上がります。温かい湯船に入れば、今度は血管が拡張して、血圧が急激に下がります。このような入浴に伴う温度差が血圧を大きく上下させるために、失神や心筋梗塞、脳梗塞が起こったり、その結果として湯船で溺れ、命を落としてしまうこともあるのです。

こんな人は特にご注意を!

厚生労働省によると、家庭の浴槽で溺れて亡くなる人の数は、2004年には2,870人であったのに対し、2015年には4,804人となり、およそ10年で約1.7倍に増加しています。そして、このうちの約9割を65歳以上の高齢者が占めています。高齢になると血圧の変動が生じやすくなり、体温を維持する機能も低下するため、ヒートショックの影響を受けやすいと考えられることから、65歳以上の人は特に注意が必要です。また、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの動脈硬化リスクがある人、肥満や睡眠時無呼吸症候群、不整脈がある人も、ヒートショックの影響を受けやすいため、ぜひ意識して対策を心がけましょう。

入浴中のヒートショックを防ぐために

ヒートショックを防ぐためにできる工夫を表1にまとめました。できることから取り入れて、ヒートショック対策を行っていきましょう。

(1)入浴前に脱衣場と浴室を暖かくしておく

脱衣場に小型のヒーターを設置したり、浴室内の壁に温水シャワーをかけるなどして温度と湿度を上げましょう。湯船のお湯張りをシャワーで高めの位置から行うのも、浴室全体を暖めるのに役立ちます。

(2)湯船につかる前に、シャワーやかけ湯で体を温める

寒いからと急に湯船につかるのは危険です。シャワーやかけ湯で徐々に体を温めましょう。また、入浴後は、浴槽から急に立ち上がらないようにしましょう。

(3)湯船の温度はぬるめ(41℃以下)とし、長湯を避ける

湯船につかっている時間は10分以内を目安に、入浴全体の時間も長すぎないようにしましょう。

(4)入浴前後には、コップ一杯の水分補給を

脱水を避けるために、水分補給も忘れないようにしましょう。

(5)入浴前のアルコール・食後すぐの入浴は控える

アルコールや食事は一時的に血圧を下げるため、直後の入浴は控えたほうがよいでしょう。

(6)血圧が高いときには、入浴を控える

収縮期血圧が180mmHg以上または拡張期血圧が110mmHg以上の場合は入浴を控えたほうがよいでしょう。

(7)家庭内で「見守り体制」をつくる

高齢者や持病のある方は特に、入浴前に同居者に一声かけましょう。また同居者は、いつもより入浴時間が長いときには入浴者に声をかけましょう。

屋内全体で考えるヒートショック対策

国土交通省はヒートショックを防ぐための住宅環境として、次のような温度条件を紹介しています。住まいのなかで寒さや温度差が気になる場所があれば、この値を参考に改善をはかるのもよい対策です。

部屋の温度:15℃以上、28℃以下に保たれている。洗面所、浴室、トイレの温度:冬季で20℃以上

暖房器具の適所への配置や市販の断熱・防寒対策グッズの活用、家屋の断熱改修など、屋内の温度差を緩和するための方法は様々あります。ご自身の住まいに合った方法を上手に取り入れて、まだまだ寒さの厳しい2月を元気に乗り切りたいですね。

全国生活習慣病予防月間について

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、毎年2月にある全国生活習慣病予防月間についてです。

一無、二少、三多で生活習慣病を予防

一無、二少、三多とは?

生活習慣病は長い時間をかけて進み、病気として自覚しにくいという問題があります。それを防ぐには、日頃の体調、身体の些細な変化など、つねに自分自身の健康に目を向ける必要があります。そして、中高年になってからではなく、若い頃から、適正な生活習慣を獲得し、維持することが大切です。

「一無、二少、三多」は、日常心がけたい生活習慣をわかりやすく表現した健康標語です。

一無(いちむ)「無煙・禁煙の勧め」

たばこは万病のもと~喫煙は単独で最大の予防可能な死因!たばこの煙には7,000種類の化学物質、250種類の有害成分が含まれており、その内の70種類以上には発がん性が確認されています。代表的な有害成分としては、ニコチン、活性酸素、一酸化炭素、タールなどがあります。新型たばこ(加熱式たばこや電子たばこ)は、紙巻たばこと比較して有害成分が90%削減されたとされていますが、90%削減されたのは一部の有害成分のみであることが確認されています。また、削減された有害成分でも、十分発がんする量であり、喫煙および受動喫煙による生活習慣病や関連疾患の発症や症状の悪化をきたす可能性があります。さらに、新型コロナウイルス感染症との関係では、喫煙者は重症化しやすく、また、ワクチンを接種しても抗体価が上昇しにくいこともわかっています

たばこの煙の有害成分

ニコチン

依存性があり、血管収縮作用が強く血圧を上昇させ、また糖代謝や脂質代謝にも異常をきたし、様々な生活習慣病を引き起こします。

活性酸素

全身の細胞に結合し、細胞を酸化・老化させたり、傷つけたりします。

一酸化炭素

酸素と結合する赤血球のヘモグロビンは、一酸化炭素が存在すると容易に結合し、酸素結合を妨げるため、赤血球数を増やすことで代償しなくてはなりません。その結果、多血症(ドロドロ血)となり、血栓ができやすくなります。

タール

さまざまな発がん物質、発がん促進物質、その他の有害物質が含まれています。

二少(にしょう)「少食・少酒の勧め」

少食 食事は腹八分目に!

「腹八分目に医者いらず」という格言があります。暴飲暴食を控えることは、身体の機能を健康な状態に維持していく上でたいへん重要です。食事療法という言葉がよく生活習慣病で用いられることからも、糖尿病、脂質異常症、高血圧などの予防・治療の基本は常に食生活にあります。

腹八分目に医者いらず

お腹いっぱい(満腹)まで食べる習慣をやめ、腹七~八分目でやめるよう心がけ、偏食をせず、よく噛んで、三食を規則正しく食べましょう。とくに、「3つの白(白米・白パン、食塩、砂糖)」の摂り過ぎに注意することと、食物繊維を豊富に摂ることも重要です。もっとも望ましい組み合わせは、主食と一汁三菜5、それに果物、乳製品といわれています。

また、食後の血糖値の急激な上昇(食後高血糖)が、肥満や生活習慣病の誘因であることが明らかになっています。食後の血糖値の変動を穏やかにするには、「少食のすすめ」を守りましょう。

  • 白米・白パン:玄米、全粒粉は、食物繊維やたんぱく質などの栄養素を多く含んでいますが、これらの栄養素を取り除いたものが白米や白い小麦粉です。からだへの吸収も早くなるため、食後高血糖を起こしやすくなります。
  • 食塩:塩分の摂り過ぎは高血圧、胃がん、腎臓病などの原因となります。「健康日本21」では、1日の塩分摂取量の目標値を男性7.5g未満、女性6.5g未満としています(12歳以上)。なお、高血圧や慢性腎臓病の方は重症化予防のために、1日の塩分は男女とも6.0g未満としています。
  • 砂糖:糖分の摂り過ぎは肥満の原因となり、糖尿病、心臓病、脳梗塞などの生活習慣病のリスクを高めます。

一汁三菜は、ごはんと汁物に、肉や魚等がメインの主菜1品、野菜やきのこ、海藻などの副菜を1~2品合わせた食事。栄養バランスの取れた和食の基本的な考え方です。

  • 少酒:アルコールは少量をたしなみ、ほどほどに! 

さまざまな生活習慣病がアルコールと密接に関わっていて、過度の飲酒を長く続けると、多くの病気が誘発される可能性が高まります。もっとも怖い病気がアルコール健康障害(依存症)です。アルコール健康障害による精神的・身体的な影響のために、日常生活に支障が出てきます。

万の病は酒よりこそ起れ

「健康日本21」では、飲酒に関して、純アルコールに換算して1日約20gまでが望ましいとしています。「百薬の長とはいへど、万の病は酒よりこそ起れ」という格言もあるとおり、アルコールをたくさん飲める人でも、1日の飲酒量はその程度が望ましいということです。

主な種類のアルコール量の目安

お酒の種類・アルコール濃度・純アルコール量

  • ビール(大瓶 633mL)・5%・26g
  • ビール(中瓶/缶 500mL)・ 5%・20g
  • ビール(缶 350mL)・5%・14g
  • 日本酒(1合180mL)・15%・22g
  • ウイスキー・ブランデー(ダブル60mL)・43%?20g
  • 焼酎(1合180mL)・35%・50g
  • 酎ハイ・ハイボール(缶 350mL)7%・20g
  • ワイン(グラス1杯120mL)・12%・17g

三多(さんた)「多動・多休・多接の勧め」

多動:今より10分多くからだを動かそう!

日常生活の中で身体活動量を増やしましょう。座りっぱなしは避け、身体活動をできるだけ多くして、しっかり毎日の生活の中で維持しましょう。「2本の足は2人の医者」という格言があります。まずは、無理な目標はたてずに、良く歩くことから始めましょう。 

多休:しっかり休養~こころとからだのリフレッシュ!

理想的な睡眠時間は標準的には6~8時間といわれますが、「快適」には個人差があります。あなたの活動量に応じた適正な睡眠時間をとるように心がけましょう。「睡眠」に限らず、仕事の合間の「休憩」や仕事をしない「休日」、夏休みや年末などの「休暇」も含めて、毎日の生活やライフステージに合わせて、心身ともにリフレッシュする機会をもつことにより、バランスの取れた健康的な生活を維持することが大切です。

多接:多くの人、事、物に接してイキイキした生活を!

多くの人と交流し、さまざまな事、物に好奇心をもって接することで創造性豊かなイキイキした生活を送ることが大切です。社会や人とのつながりが途絶えると身体的・精神的な健康障害が起こりやすことが科学的に検証されています。ボランティアに参加した人は健康観や幸福感が高いこともよく言われています。社会や誰かのために貢献するといった心持ちは、いくつになっても若さを維持させてくれます。趣味でも仕事でも何かしら目的や生きがいをもっている人は、イキイキしています。

冬の睡眠について

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。冬の睡眠についてです。

「冬はなかなか起きられない」という方も少なくないのではないでしょうか。季節による睡眠の変化については、最近になってさまざまな研究が行われており、冬は夏に比べて睡眠時間が長くなることが分かってきています。

例えば、日本人約7万人を対象とした調査では、冬は夏に比べると睡眠時間が40分ほど長くなっていました。就寝時間は季節に関係なくほぼ同じであるにもかかわらず、起床時間が冬に遅くなっているという結果を踏まえると、冬は日の出の時間が遅くなり、日照時間が短くなることが影響しているのではないか、と考えられています。光の刺激があると目覚めやすくなりますが、日の出が遅くなる分だけ、その刺激が入ってくる時間帯が遅くなり、目覚めも遅くなる、というわけです。

「冬は寒くて眠りにくい」という方もいらっしゃるかもしれません。しかし、眠りが浅くなりやすいのはむしろ夏のほうです。夏は、エアコンをつけて就寝しても、室温が十分下がるとエアコンが弱まり、室温が上がってくるとまた冷気を出す、といった変動がどうしても起きがちです。こうした変動に合わせて眠りが不安定になりやすいのです。ただ、「冬だから睡眠が深くなる」というデータもありませんので、眠りにつきやすい生活習慣や寝室の環境整備は大切です。

<寝る前の準備>

寝る1~2時間前に、38~40℃のぬるめのお風呂に入るのがおすすめです。冬に限ったことではありませんが、深部体温(体の内部の体温)が下がり出したときに眠気が訪れます。そこで、入浴によっていったん深部体温を上げ、下がったときとの落差を作り出すことで、眠りにつきやすくなります。

寝室の室温は、冬であれば16℃前後が好ましいと考えられます。厚めの敷き布団と、肩まで覆う掛け布団を使用するとよいでしょう。足が冷えるようであれば、靴下で足先まで覆ってしまうよりも、レッグウォーマーのほうが望ましいと考えられす。深部体温が下がっていく際には手足から放熱するため、靴下を履くと放熱の妨げになります。

ただ、体感や好みには個人差があるものです。例えば、どうしても足先の冷えがひどくて寝付けないようであれば、靴下を履いたほうが眠れるかもしれません。上記の内容を目安としつつ、自分が「心地良い」と感じられることを大切にしてください。あまり神経質に考えるよりも、リラックスできることのほうが大切です。

<朝、目覚めるとき>

朝すっきりと目覚めるためには、光の力を借りましょう。太陽の光が最も強くて効果的ですが、日の出の遅い冬は、室内の照明を上手に活用してください。タイマー付きの照明などを使い、起床の30分前から寝室の照度を少しずつ上げていくと、目覚めやすくなります。また、午前中のうちに太陽の光を浴びるようにしましょう。

「朝起きられない」「日中も眠い」といったことは、季節だけが原因とは限りません。眠気には主に3つの要因が考えられます。

①睡眠不足

最も多いのが、睡眠不足による眠気です。全米睡眠財団によると、就労世代に推奨される睡眠時間は7~9時間です。必要な睡眠時間に個人差はありますが、日々の睡眠時間がこれより短い人も多いのではないでしょうか。睡眠不足による眠気には数日で慣れてしまうため、眠い状態が当たり前になり、睡眠不足を自覚していない人もいます。しかし、1日6時間しか眠らない日々が2週間続くと、眠気が強くないと感じていても、注意力が明らかに落ちていくことが研究で分かっています。睡眠時間が6時間程度だと「十分だ」と思うかもしれませんが、これでは不十分なのです。自覚以上に、睡眠不足によって脳は疲弊します。

慢性的な睡眠不足を借金に例えて「睡眠負債」と呼びますが、睡眠負債の解消には、十分な睡眠を取るしかありません。平日でも休日でも、できるだけ同じ時間に起床、就寝するのが理想ですが、平日に睡眠不足を感じたら、休日に2~3時間多く眠って、翌週に睡眠負債を持ち越さないようにするのも一つの方法です。睡眠負債は溜まれば溜まるほど、数日長く寝たぐらいでは解消できなくなるからです。この場合、「ミッドポイント」(就寝時刻と起床時刻の真ん中の時刻)を2時間以上ずらさないことがポイントです。ミッドポイントが2時間以上ずれると、体内時計がずれてしまい、平日の生活リズムにも影響するためです。

例えば、普段深夜0時に寝て朝7時に起きている場合、ミッドポイントは午前3時半です。週末、深夜0時に寝て午前9時まで寝た場合、ミッドポイントは午前4時半で、1時間のずれでおさまりますが、午前2時まで夜更かしして午前11時に起きると、ミッドポイントが午前6時半となり、普段よりも3時間遅くなってしまいます。週末だからと夜更かしをしてしまうと、体内時計が後ろにずれやすくなり、平日の生活リズムに戻すことが難しくなります。

②睡眠にかかわる病気

規則正しい生活を送り、十分な睡眠時間を確保できているにもかかわらず眠い場合は、病気の影響で睡眠が妨げられている可能性が考えられます。

  • 睡眠時無呼吸症候群

睡眠中に何度も呼吸が止まったり弱まったりするため、脳が酸欠状態に陥り、眠りが浅くなります。睡眠時間は足りているはずなのに、「寝起きが悪くなった」「寝た感じがしなくて日中眠い」といった場合は、この病気の可能性も考えられます。同居の家族に、いびきをかいた後に息が止まっている様子を指摘されて気づく場合が多いものです。肥満のある人に多いですが、顎が小さい人や、閉経後の女性にもみられます。

  • むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)

寝ようとすると脚がむずむずするなどの不快感が生じる、この不快感を抑えるために脚を動かしたくなり、眠れなくなる、という症状がみられる病気です。一般的に夕方から夜に症状が出るため、寝付けなかったり、寝付いてもすぐに目覚めてしまったりすることで、日中の眠気につながります。原因はさまざまですが、鉄不足による貧血など、他の病状に関連するものもあり、そちらを治療することで改善する場合があります。

③過眠症

過眠症とは、規則正しく、十分な睡眠時間を連続して確保しているにもかかわらず、3カ月以上ほとんど毎日、強い眠気がある状態を指します。代表的な過眠症に「ナルコレプシー」という病気があります。日本人の発症率は600人に1人程度とされ、10~20代で発症することが多くなっています※6。脳の中の睡眠や覚醒を司る神経細胞の障害が原因とされており、日中に強い眠気を感じます。また、金縛り、寝てすぐに夢を見る、笑ったときなどに突然体の力が抜けてしまう(情動脱力発作)といった特徴的な症状もみられます。

つま先立ちについて

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。つま先立ちについてです。

若いからといって油断できない、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病のリスク。予防のカギとなるのが「血流」です。特に滞りやすい下半身の血流の改善におすすめなのが「つま先立ち」です。

ふくらはぎが重要なのはなぜ?

「第2の心臓」と呼ばれるふくらはぎ。その理由をご存じでしょうか。私たちの体内では、次のようなメカニズムで血液が循環しています。

  1. 心臓から血液が勢いよく送り出される
  2. 血液は動脈を通り、心臓から体の末端へと向かって流れる
  3. 体の末端に到達した血液は、静脈を通って心臓に戻る

上記の「3」のときに力を発揮するのがふくらはぎです。というのも、足先まで流れてきた血液を心臓に戻すためには、重力に逆らって押し上げる力が必要だからです。ふくらはぎの筋肉が収縮と弛緩をくり返し、ポンプのような役割を担うことで、スムーズに血液を心臓に戻すことができるのです。

しかし、血液が心臓に戻る途中で押し上げる力が低下すると、重力に負けて逆流する恐れもあります。それを防ぐため、静脈には「静脈弁」と呼ばれる扉のようなものが多数付いています。

血液が心臓に戻る際には弁が開き、血液が足先に逆流しようとする際には弁が閉じます。この弁はもともと薄く壊れやすい構造をしていますが、加齢や出産、長年の立ち仕事の影響などの要因で壊れてしまうと、逆流した血液が静脈内にたまることに。その状態が長期にわたって続くと、静脈がデコボコしたり、曲がりくねったりする「下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)」を引き起こす要因となります。こうした病気を防ぐ意味でも、ふくらはぎの筋肉のポンプ機能を維持することが大切です。

つま先立ちでふくらはぎの筋肉を強化!

ふくらはぎの筋肉を鍛える方法は、ジョギングやウォーキング、筋力トレーニングなどいろいろあります。しかし、仕事などで忙しい日々を送っていると、運動のために時間を作ったり、定期的にジムに通ったりするのはなかなか難しいものです。また、外で行うスポーツは天候にも左右されがちです。

筋力を高め、キープしていくためには毎日コンスタントに続けることが重要です。いつでもどこでも簡単にできて、続けやすい方法をぜひ取り入れましょう。

そこでおすすめしたいのが「つま先立ち」です。文字通り、ただつま先で立つだけでふくらはぎの筋肉が刺激され、筋力アップにつながります。具体的な方法は次の通りです。

●つま先立ちトレーニング

つま先立ちトレーニング

1 壁などに両手のひらを当てて、まっすぐ立つ

2 両足のかかとを上げて10秒間キープ。その後ゆっくりかかとを下ろす

3 2を1セットとして5回くり返す

上記の時間や回数は目安なので、できる人はかかとを上げて20~30秒間キープしたり、1日に何回もくり返し行ったりしてもOKです。ただし、疲れない範囲で行うようにしましょう。通勤時に電車のつり革につかまってつま先立ちをするなど、隙間時間を利用して行うのも一考です。

●座って行うつま先立ちトレーニング

座って行うつま先立ちトレーニング

1 椅子に浅く座り、背筋を伸ばす

手で椅子の端をつかんだ状態で両足のかかとを上げて10秒間静止し、ゆっくりとかかとを下ろす

3 2を1セットとして5回くり返す

つま先立ちで期待できる効果とは

つま先立ちによってふくらはぎの筋肉が鍛えられると、全身はもちろん、特に下半身の血流が良くなります。ふくらはぎの筋肉が収縮・弛緩して、ポンプのように静脈内の血液を送り流すことで、正常に血液を心臓に戻すことができます。血流が良くなると代謝も促進されるため、足がむくみにくくなる効果が期待できます。また、足の冷えを改善しやすくなるというメリットもあります。

さらに注目したいのが、動脈硬化や高血圧の予防につながる点です。動脈硬化とは、動脈の血管が硬くなり、弾力性や柔軟性が失われた状態のこと。血管内に血栓が生じたり、血管老廃物などのかたまりであるプラークが付着したりすることで血管が詰まりやすくなり、進行すると心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが高まります。

動脈硬化によって血管の弾力性や柔軟性が低下すると、血圧が高くなりやすくなります。

高血圧が続くと血管がダメージを受け、動脈硬化につながる場合もあります。

動脈硬化と高血圧は密接な関係にあり、予防のためには血管のしなやかさや軟らかさを保つことが大切です

そこで重要な役割を担うのが、血管の内皮細胞で産生され、分泌される「NO(エヌオー:一酸化窒素)」です。NOには主に次のような働きがあります。

血管を拡張して、血管の弾力性を保つ 硬くなり、ダメージを受けた血管(動脈硬化)を修復する

NOの分泌は、血流が加速し、血管の内壁が刺激を受けることで促進されます。つま先立ちを習慣にすることで全身の血流が良くなれば、血液中のNOが増え、血管がしなやかで軟らかい状態に近づくと考えられます。結果的に、動脈硬化や高血圧の予防につながる可能性も高くなります。

もちろん血管だけでなく、筋肉そのものに対する効果も見逃せません。ひざから下の筋力が強化されることで足を持ち上げやすくなるため、ちょっとした段差でつまずいたり、うっかり転倒したりといった事故やケガの予防につながります。

ふくらはぎの筋肉が引き締まり、美脚につながる可能性もあります。

なお、つま先立ちをしたときに足にしびれなどの異常を感じた場合は、血管などに何らかの問題がある可能性が考えられます。早めに医療機関を受診しましょう。

また、次のような血管の障害に伴う症状や疾患がある場合は、つま先立ちを無理に行うことで血管に負荷がかかり、血流が悪くなる要因となるので避けましょう。

間欠性跛行

少し歩くと足にしびれや痛みが生じ、少し休むとまた歩けるようになる状態。

閉塞性動脈硬化症

手足の血管に生じる動脈硬化で、冷えやしびれ、歩行時の痛みなどがある。

労作性狭心症

階段を上る、重い物を持つなどの体に負荷がかかる動きをしたときに、胸の圧迫感や痛み、締め付け感が生じる。

動脈硬化や高血圧対策は若いうちから

「まだ自分は若いから心配はないだろう」とつい思いがちですが、ストレスや喫煙、脂質の多い食事の取り過ぎといった要因によって、30代、40代でも動脈硬化や高血圧を発症する人は少なくありません。

将来的に大きな病気を患うことがないよう、「まだ大丈夫」と思えるうちからしっかり予防していくことが大切です。その予防法の一つとして、つま先立ちを無理なく続けていきましょう。また、血圧を測定するのは年1回の健康診断や人間ドックのときだけ、という人も多いかもしれませんが、40代以降はできれば血圧計を自宅に用意し、毎日測るのが理想的です。血圧は時間帯やその時の状況などによって常に変動しているので、起床時、食後、就寝前というように、1日数回測定することで自分の血圧の傾向が見えてきます。明らかに高い数値が続く場合は、早めに受診しましょう。