こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、メタボについてです。
現代人は、慢性的な運動不足を抱え、栄養過多になりやすい環境のため、油断すれば誰もがメタボリックシンドローム(メタボ)になる恐れがあります。
食事は野菜が少なく、肉が中心。また残業などで帰宅が遅く、夕食は就寝直前という人も。こうした生活パターンでは、カロリーの使い道がなく、余った分が内臓脂肪としてたまってしまうのです。また、夕食が遅くて、翌朝の食事を抜くと、体を活動モードにする「交感神経」のスイッチが入りにくくなり、さらに太りやすくなってしまうのです。
メタボは、初期の段階では特に痛みなどもないため、放置してしまう人も多いようですが、それはとても危険なこと。動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞など命に関わる病気につながるケースもあるからです。
これまで何もしてこなかったという人も、ぜひ今年こそは生活習慣の改善に取り組み、危険な病気を遠ざけましょう。
あなたのメタボ発症リスクは?
メタボは生活習慣が発症に直結するもの。日頃の生活を振り返りながら、チェックしてみましょう。
- 肉をよく食べ、野菜はあまりとらない
- 朝食は食べないことが多い
- 夕食の時間が遅く、就寝間際に食べることも多い
- 早食いである
- ビール、日本酒などをよく飲む
- 運動はほとんどしない
- 歩くのは好きではなく、タクシー移動が多い
- 建物内の上下移動では、階段はほぼ使わず、基本的にエレベーターを使う
- 喫煙習慣がある
チェックがついた項目が多い人ほど、メタボになるリスクが高いといえます。
特に喫煙は、善玉とされるHDLコレステロール値を下げ、メタボになるリスクを高めるだけでなく、それ自体に血管を痛めて動脈硬化を進行させる性質が。早めに禁煙に努めましょう。
また、動脈硬化はホルモン変化の影響で、男性は45歳頃、女性は55歳頃からなりやすいといわれています。こうした状況を踏まえ、普段から以下のような点に気をつけましょう。
肉中心の食生活は改める
メタボを発症する人の多くが、動物性脂肪のとりすぎです。たんぱく源としては、肉やチーズなどを減らし、魚や大豆製品などを増やすようにしてください。食物繊維は不足しがちなので、野菜、海藻類、キノコ類などをとるよう心がけましょう。
体重がかなり多い場合は、カロリー制限も必要です。主食の米やパン、麺類の量を減らすよう意識しましょう。玄米や全粒粉パンなど精製度の低いものを選ぶと、食物繊維が取れるうえ、噛む回数が増えて少量で満腹感が得やすくなるため、オススメです。
夕食の時間と分量に気をつける
夕食は就寝の2~3時間前までに終えるのが理想です。仕事の関係で難しい人は、18時頃に一度おにぎりなどでお腹を満たし、帰宅後にサラダや魚などを軽めにとるとよいでしょう。また、夕食のボリュームを減らすことも大切です。一日の食事の全体量を10としたとき、現状が朝:昼:夕=3:3:4くらいだとしたら、3:4:3くらいのバランスとなるよう意識してみてください。夕食のバランスはさらに少なくなってもOKです。
摂取する油の質を変える
メタボ対策やカロリー制限をするといっても、油すべてがダメなわけではありません。肉やバターなどに含まれる飽和脂肪酸は、コレステロール値が上がりやすいのでNGですが、とったほうがよい油もあるのです。オリーブオイルや、EPAを含む魚の油です。
オリーブオイルは、主成分のオレイン酸に動脈硬化の原因となるLDLコレステロールを減らす働きがあります。また、魚の油に含まれるEPAには血液をサラサラにする働きがあり、こちらも動脈硬化予防に効果的。
人間の体は消化吸収に限度があるため、油を無制限にとることはできません。よい油から優先的にとっていると、自然と動物性脂肪の量が減ってきます。
身体活動の量を増やす
内臓脂肪を落とすには、動くことも必要不可欠です。目安としては、1日1時間強、歩数にして7000歩程度は歩くようにしてください。これは日本人の平均ですが、出勤などがない主婦の方などは通常3000歩程度しかありません。万歩計をつけ、意識的に歩くようにしましょう。
しかし、そのくらい歩いていても変化がない人は、もう少しハードなスポーツなどを取り入れる必要があります。目安としては、1週間にランニングや水泳なら70分、軽いジョギングやエアロビクスで100分程度です。この運動を行う場合も、1日4000歩程度は歩いてください。
また運動は、ジムなどでインストラクターにアドバイスをもらいながら楽しんで行うと、非常に効果も上がりやすくなります。
無理なく続けられる方法を
生活習慣の改善はイヤイヤやっていても絶対に続きません。また、「○○だけを食べる」といった極端なダイエットや、ハードすぎる運動もNG。無理のあるものは一時的に成果が出ても、必ずリバウンドしたり体調を崩したりします。
食べ物は、誰でも好きなものを優先しがちですが、普段あまり食べる習慣のなかったもののなかにも、おいしいものはたくさんあるものです。食生活を見直すことで、野菜や玄米のおいしさに気づいたという人もたくさんいます。食の嗜好や偏りを正し、さまざまなものをバランスよく食べることで、無理なく楽しみながら健康的な体を目指してください。