こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、気管支喘息についてです。
気管支喘息は、温度や気圧の急な変化が起こりやすい5月と9月に悪化しやすいという傾向があります。
日本では、喘息の患者さんは増えており、1960年代では子どもも大人も1%前後でしたが、最近の調査では子どもで約6%と6倍、大人で約3%と3倍になっており、全体では400万人を超えています。
気管支喘息ってなに?
気管支喘息は、急に空気の通り道となる気管支が狭くなってしまい、「ヒューヒュー」「ゼーゼー」し始めて呼吸が苦しくなる状態(いわゆる発作)を繰り返す病気です。気管支喘息では、気管支に慢性的な炎症が起こっていることが分かっています。この炎症のために簡単な刺激が入っただけでも気管支の壁が腫れたり、粘液(痰)が分泌されたり、気管支の周りの筋肉が縮もうとしたりして気管支が狭くなってしまい発作が起こります。そのため、炎症を治さない限りいつまでも発作が出現します。さらに、長く炎症が続いてしまうと気管支自体が硬くなって治療が難しくなる「リモデリング」といった状態に陥ってしまいます。
気管支喘息症状を起こす悪化要因
気管支喘息症状を悪化させる要因には以下のようなものがあります。
悪化要因の例
- 風邪などの感染症
- ダニやペットの毛など(吸入タイプのアレルゲン)
- 天候や大気汚染
- 受動喫煙
- 激しい運動
- カビ
- ストレス など
気管支喘息発作には強い喘息発作のサインとして下のようなものがあげられています。
強い喘息発作のサイン(小児)
- 遊べない、話せない、歩けない、食べられない、眠れない
- 顔色が悪い、ボーっとして興奮している
- 強い「ゼーゼー」がある
- ろっ骨の間がはっきりとへこむ
- 脈がとても速い など
強い喘息発作のサイン(乳幼児)
- 母乳やミルクが飲めない、咳き込みで眠れない
- 唇や顔色が悪い、機嫌が悪くて興奮して泣き叫ぶ
- 激しく咳き込み嘔吐する
- 息を吐く特に強い「ヒューヒュー」「ゼーゼー」「ゼロゼロ」やうなり声がある
- 呼吸が速い・あらい、息を吸うときにろっ骨の間などがはっきりへこむ、小鼻が開く
- 胸の動きがいつもと違う など
これらのような症状がある場合は直ちに医療機関への受診が必要となります。ただ、上記のようなサインがなくても発作時に対応するための薬(後述)をお持ちでない場合や、薬を使用して1~2時間経過しても改善しない場合、呼吸困難感が強い場合は原則として医療機関を受診することが勧められています。
どんな時に症状がおこりやすい?
喘息の発作は、夜間や早朝におこりやすいのが⼤きな特徴です。
その他にも次のような時におこりやすい傾向があります。
喘息症状がおこりやすいとき
- 夜間〜早朝にかけて
- 季節の変わり⽬など、気温差がはげしいとき
- 天気がよくないとき、変わりやすいとき
- 疲れているとき
- ⾵邪をひいたとき
- 発作を引き起こす刺激に触れたとき(タバコの煙、線⾹の煙、強い臭いなど)