不妊と胃腸障害について

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、不妊と胃腸障害についてです。

妊活において身体を整えるためには、東洋医学の「胃の気」という概念を理解することが重要です。胃の気は、飲食物を消化して体に必要なエネルギーを生成する基盤となり、その健康状態が妊娠力に直接影響します。この記事では、胃の気の役割と、それが妊活にどう関係しているのかについて詳しく解説します。

東洋医学には、「先天の精」と「後天の精」という概念があります。

これは親から受け継ぐエネルギーで、腎に蓄えられ、生命活動を支える基盤となります。しかし、先天の精は限りある資源であり、妊娠や加齢により消耗されます。

一方、後天の精は、食べ物や飲み物を消化・吸収することで得られるエネルギーであり、脾胃の働きによって生成されます。胃は飲食物を受け入れて消化し、脾はそこから栄養を抽出して全身に運搬します。この「胃と脾」の働きが健康維持や妊娠力に大きな影響を与えます。

胃の気が充実していることは、後天の精をしっかり補うことを意味し、妊娠力を高めるための基盤となります。特に妊活中の方にとっては、以下の点が重要です。

胃の気が強いと、食べ物から効率的にエネルギーを得て気血を生成できます。この気血は、ホルモンバランスの調整や子宮・卵巣への血流改善に寄与します。

後天の精が充実していると、消耗される先天の精を補い、体全体のエネルギーを補強することができます。

胃の気が弱ると、妊活において以下のような身体のサインが現れることがあります。これらは、脾(ひ)と胃の機能が低下している可能性を示すもので、妊娠力にも影響を及ぼします。

胃の気が不足していると、気血の循環が滞り、ホルモンバランスにも影響を与えます。

東洋医学では、脾と胃は精神面にも関与するとされ、気が不足すると気分が不安定になることがあります。

胃の気が弱ると、消化機能が低下し、必要な栄養が取り込めなくなります。

胃腸の働きが低下すると、消化・吸収が不完全になり、水分代謝も悪化します。

気血の巡りが悪くなると、皮膚や粘膜に影響を及ぼします。

胃の気不足は、血液循環に影響を与え、顔色や肌の色が変化することがあります。

胃の気が弱まるとエネルギー不足を補うために、甘いものへの欲求が強くなります。

消化が十分に行われていないサインです。雨や梅雨の時期、季節の変わり目にだるさや頭重感が出る

脾胃が弱ると湿気に敏感になり、不調を感じやすくなります。

胃の気を改善することで、これらの症状を和らげ、妊娠力を高めることが期待できます。以下の方法を試してみましょう。

温かいお粥やスープ、蒸した野菜など、胃に負担をかけない食事を心がけましょう。

過労や睡眠不足は胃の気を乱します。早寝早起きと適度な運動でリズムを整えましょう。

ストレスは胃の気を傷つける大きな要因です。リラックスできる時間を意識的に確保してください。

胃の気を整える代表的なツボである「足三里(あしさんり)」や「中脘(ちゅうかん)」を刺激すると効果的です。

妊活中の体調管理には、胃の気を整えることが欠かせません。胃の気が充実していることで、全身の気血の巡りが良くなり、妊娠力を高める身体づくりが可能になります。東洋医学的な視点を取り入れながら、自分の体調に合ったケアを行いましょう。