野球肘・野球肩(投球障害)とは、フォームの崩れから肘・肩に強いストレスがかかり続ける 事で、関節唇損傷(SLAP損傷)や腱板・二頭筋損傷してしまう症状です。
ただ投球動作における障害は、肩や肘関節自体の問題から起こる事はほとんどありません。
健全な投球動作では、下半身から体幹へ、体幹から上半身へと効率良くチカラが伝達されます。
ところが、下半身や体幹・肩甲骨の動きに問題があると上手にチカラが伝わらなくなり、肘や肩関節に強いストレスがかかるようなフォームとなり、その状態が繰り 返される事で痛みが出るのです。
当院の施術について
肘・肩関節周辺のコンディショニングはもちろんですが、上記でも述べたように、投球動作における痛みは、他の箇所に原因があ る場合がほとんどで全身のチェックが必要です。
その為、検査では全身の筋力や柔軟性をチェックしていきます。その中でも肩甲骨、肋骨、骨盤・股関節の動きに問題が多くみられます。これらの関節周辺の筋肉の硬さ、弱さにより、非投球側の足が接地した際に体が前に突っ込んだり、投球時に体の開きが早くなったり、肘が下がったりして 、肘・肩関節に負担がかかります。
関節の動きに問題があるところに関節調整を行い、硬い筋肉には手技やストレッチで、弱っている筋肉にはトレーニングをすることで、本来の正しい動きを 取り戻していく事で肘・肩関節にかかる負担を抑え、投球時の痛みを解消していきます。また必要があれば、投球動作の指導も行わせて頂きます。
ただ手術的治療(剥離骨折・骨端線離開・離断性骨軟骨炎の終末期など)が必要な場合は、スポーツ整形を紹介いたします。
野球肘のチェック方法
チェック法①
利き腕の肘の内側の辺りを押してみて圧痛があれば野球肘です。ピッチャー経験のある人ならば誰でも多少の痛みがあります。これは前腕の筋肉の使いすぎが原因で、特に肘の内側に圧痛があるのは前腕屈筋群の使いすぎです。(上腕骨内側上顆炎)速いボールを投げようとするほど、肘の負担は大きくなり、投球動作がくり返されると腱部に微細断裂が生じ、腱部を押すと圧痛がみられる野球肘になるというわけです。
チェック法②
上腕二頭筋と上腕三頭筋の間を押して痛みがある場合も野球肘です。この症状は特に子供が多く、野球チームの監督や親に怒られたくない、 野球を辞めたくないなどの理由で痛みを隠している場合が多いです。お子さんでこのような症状を伝えてきた場合は要注意です。悪化する前に検査を受けましょう。
チェック法③
肘を曲げて、手を外側に曲げた時に肘の内側が痛い時は靭帯(じんたい)を痛めている可能性があるので注意が必要です。なぜならば、一度切った靭帯(じんたい)は、元に戻らないので、選手は手術をして靭帯(じんたい)を繋ぐくらいしか治療方法がありません。靭帯(じんたい)が切れてからでは遅いので、こういう症状がみられた場合は、至急ご来院いただくかご相談ください。