胸郭出口症候群

腕や手先の痺れは、首のヘルニアだけが原因ではありません。胸郭出口症候群は、首の前側から鎖骨の近くにかけての範囲がきっかけとなり、腕から手先にかけての痺れをもたらすことがございます。気になる点がございましたら、安井鍼灸整骨院までお問い合わせ下さい!

胸郭出口症候群の原因

胸郭出口症候群は、20代~30代の、痩せ型・なで肩の女性に多く見られ、腕から手先までの痺れや冷感(時には灼熱感)を呈するという特徴があります。(男女比は、1:2~3)胸郭とは、肋骨・胸骨・胸椎によって形成される鳥籠状の骨の枠組みを指し、胸郭出口とは、この骨の枠組みの上方、すなわち、首寄り側の開口部付近を意味します。この部分には、肋骨と頚椎を結ぶ筋肉である、斜角筋(前・中・後の3種類)があり、なかでも、前・中斜角筋によって作られる隙間を斜角筋隙と呼び、この部分を、頚椎から始まり上肢に至る神経の束や、動脈・静脈などの血管系が通過します。胸郭出口症候群は、この斜角筋同士の隙間が狭められることにより、神経や血管が圧迫され、腕から指先までに、痺れや冷感などを中心とした症状が現れることになります。

神経・血管が圧迫される可能性がある場所は、斜角筋隙の他にも、第一肋骨と鎖骨の間(肋鎖間隙)、肋骨の前側と胸の筋肉(小胸筋)の間などがあるため、胸郭出口症候群と同じような症状が現れても、神経・血管の圧迫されている場所に応じて、症状名が変わる場合があります。例)肋鎖症候群、過外転症候群など

ご自宅で出来る胸郭出口症候群の解消法

普段からの姿勢の良し悪しも、胸郭出口一帯に負担をかけ続けることに深く関わってきます。特に、うつむき傾向、肩が胸側へ巻き込まれている、顎・顔を胴体より前方へ突き出している、猫背気味であるなど・・・

これらの姿勢に共通してくるのは、上半身、とりわけ首の前側から胸までをいつも閉じてしまいがちになっているということです。長時間のデスクワークなどで、上記の内容と同じ姿勢を取り続けてしまっているかも・・・と感じられる方は、1時間に一度位は、顔を天井に向けて首の前を伸ばすストレッチや、左右の肩甲骨を背骨に引き寄せる要領で胸を開くストレッチなどを取り入れてみて下さい。ストレッチ的なことが辛いという方は、首や肩をゆっくり大きく回すだけでも大丈夫です!パソコンの画面が見づらいから、ついつい前のめりになってしまうというのであれば、自分自身の位置とパソコンの画面の位置関係を見直し、楽な姿勢で作業ができる環境を、出来る範囲で整えてみましょう。

胸郭出口症候群の治療法

胸郭出口症候群の痛みがどうしても取れない、痛くて日常生活もままならない時は非常に辛いものです。だからといって、やみくもに痛みがある部位をマッサージすることは、逆に炎症を強くさせる可能性もあります。

また病院などで出してくれる湿布薬も一時的に痛みを緩和させる力しかありません。すぐに痛みが再発してしまうという経験をお持ちの方も多いでしょう。

当院では症状をしっかりと見極めた上で、鍼灸治療やコンビネーション治療を取り入れて筋肉を緩め、胸郭出口症候群の痛み改善に努めます。もちろん鍼灸治療やコンビネーション治療がはじめてで不安という方には、患者様と相談を行いながら治療法の選択を行っているのでお気軽にお声掛けください。