TFCC損傷とは?
TFCCとは、正式名称を「三角線維軟骨複合体(Triangular FibroCartilage Complex:TFCC)」といいます。
手首の小指側にある、骨と骨の間にある靭帯や、クッション機能として働く軟部組織であるTFCCが、何らかの原因によって損傷した状態をいいます。
TFCC損傷が起こる理由とは?
1.手首のオーバーユース
手首のオーバーユース、つまり使い過ぎによってTFCC損傷が引き起こされる場合があります。
例えばゴルフやテニス、野球などの手首を強くひねる動作があるスポーツをされている方に多いTFCC損傷。過度に手首をひねる動作を繰り返すことで、靱帯などが損傷して痛みが生じます。
スポーツ以外にも、お仕事などで日常的に手首をよく使う方は痛みがなくても検査でTFCCに損傷が見つかる場合があります。
2.交通事故や転倒による捻挫
TFCCの損傷は捻挫によっても起こります。自転車やバイクに乗車中や、スポーツの最中に転倒したとき、とっさに地面に手をついて手首を捻挫してしまったという経験は多くの方がお持ちだと思います。また自動車事故でもハンドルを握った状態で衝撃が加わることで、手首をひねり捻挫を起こします。そうしたよくあるシチュエーションでもTFCC損傷は起こるのです。
3.尺骨突き上げ症候群
人間の前腕部分には、前出のイラストのように親指側に橈骨、小指側に尺骨という骨があります。本来、この2本の骨は手首の部分で同じ長さになるのですが、まれに尺骨のほうが長い方がいます。例えば、橈骨を骨折したときに変形して橈骨が短くなってしまったケースや、元々生まれつき尺骨のほうが長い方も。
尺骨の方が長いため、手首を小指側に曲げたりひねったりすると、尺骨が手根骨(手首の骨)とぶつかり合い、靱帯や関節を痛めてしまう原因になります。
TFCC損傷の症状
TFCC損傷は、以下のような症状が出てきます。
- 手を着くと痛みが出る
- 手首を返すと痛みが出る
- 物を持つと痛みが出る
- 手首に負荷がかかると痛む
- 手首の外側が痛む
初期段階では、違和感が強く出て手首が引っ掛かるような症状が出てきます。
段階的に痛みが強くなり、それに伴い日常生活や運動時の制限も強くなっていきます。
【CHECK POINT】
TFCC損傷は骨や関節の痛みではないためレントゲン検査だけでは特定できません
損傷状態を詳しく調べるにはMRI検査を実施する必要があります。
TFCCのQ&A
TFCCは放置したらどうなりますか?
TFCCは初期の段階では、症状が痛みよりも違和感の方が強いため放置しがちの方が多いです。
ですが、TFCCは徐々に日常生活にも支障をきたす場合がありますので、なるべく早く施術することをおすすめしております。
TFCCはどのくらいでよくなりますか?
TFCCは良くなるまでに個人差があります。そのため、痛みの状態が強い場合には固定を用いる場合もございます。痛みや違和感があり、悩んでいる場合には、一度安井鍼灸整骨院骨院へご相談ください。
FCC損傷に特化した「東洋医学+科学的アプローチ」で早期改善へ
当院の施術は、患者様の症状・状態を「東洋医学+西洋医学」の観点から詳しくお調べすることから始まります。
現在、お悩みの症状がなぜ起きているのか?お身体はどんな状態なのか?を独自の検査によって導き出します。
検査結果を患者様ご自身に詳しくご説明した上で、それぞれの症状やお身体の状態、目指すゴールに合わせて最善と思われる施術プランをご提案します。
そのため、初診時には検査~施術終了までに約1時間ほど、お時間をいただいております。
● 鍼灸施術
鍼灸の歴史は非常に古く、約2000年以上も昔から続いている伝統的な医学です。「古臭い…」というイメージをお持ちかもしれませんが、それは誤解です。
実際、アメリカやイギリスなどの先進国でも医師と並んで、鍼灸施術は一般に受け入れられているそうです。
鍼灸施術では低周波鍼療法による痛みの緩和、ツボをつかった東洋医学的アプローチなど状態に合わせて選択。血流促進、自律神経の調整によって自己治癒力を高め身体を治そうとする本来の能力を引き出します。
● コンビネーション治療
主にTFCCの炎症部位への施術に用います。当院の電気施術器は、一般的な整骨院で使用されている低周波治療器とは異なる特殊な電気を用いて施術を行います。
高電圧の電気刺激や微弱電流による繊細な刺激によって深部組織の痛みの緩和、血流量の増大、組織損傷の治癒促進を行います。
● テーピング療法
当院では鍼灸や特殊電気施術での炎症と痛みの軽減と並行して、症状に合わせてテーピング療法を行います。テーピングは損傷していたり、疲労が蓄積している筋肉に貼ることで固有感覚を変化させ、運動能力を向上させます。テーピングと言うと、関節をガッチリ固定してしまうイメージが強いと思います。当院のテーピング術は【日常生活動作に支障がない】特殊なテーピングを行っています。テーピングをしたまま日常生活はもちろん、回復度合いに応じて練習・トレーニングへの復帰も可能です。