疲労骨折

大人、子供を問わず、疲労骨折もスポーツ障害の一つで、治療に難渋する場合があり、発症初期にはレントゲンでわからない場合が多く、注意を要します。疲労骨折とは、1回の大きな外傷でおこる通常の骨折とは異なり、骨の同じ部位に繰り返し加わる小さな力によって、骨にひびがはいったり、ひびが進んで完全な骨折に至った状態をいいます。丈夫な針金でも繰り返し折り曲げ伸ばしを続けると折損してしまうのと似ています。短期的に集中的なトレーニングを行ったときに生じること場合があります。明らかな外傷が無く、慢性的な痛みがあるときは疲労骨折を疑います。疲労骨折が生じやすい部位というのがあり中足骨(足の甲)は約35%、脛骨(スネや膝下)は約25%で、両者で6割を占めることになります。

またスポーツ種目によって疲労骨折が生じやすい部位というのがあります。いわゆるスネの前方中央(脛骨骨幹部)は跳躍型疲労骨折とよばれ、バスケットやバレー、陸上競技の選手に多く見られます。また足の甲(足背部、第2、3中足骨)は行軍骨折とよばれ、陸上、長距離走選手に生じやすいといわれます。第5中足骨近位のいわゆるJones骨折は、難治例や再発例が多く、手術になる場合があります。上半身でも第1肋骨―ウェイトリフティング、チアリーディング、手有鉤骨―野球、テニスのグリップ、肘頭―投球動作などにより疲労骨折が生じます。これらのことを理解することは早期発見につながるので重要です。局所を安静にすることで、ほとんどが治りますが、発症初期や急性発症例で荷重時痛や動作時痛、腫脹が強い場合などはギプスやシーネ固定、松葉杖などによる免荷が必要になる場合もあります。難治性と判断したら手術が必要となる場合もあります。

疲労骨折は以下のような症状が出てきます。

  1. 骨に沿った痛みを感じる
  2. 運動していると痛みを感じる
  3. 歩いているだけで響く
  4. 特定の動きで痛みが出てくる
  5. シップを貼っても良くならない

疲労骨折の場合には、休んでも痛みが変わらなかったり、徐々に痛みが酷くなることも多いです。

骨の痛みかどうかの判断は、レントゲンなどの撮影が必要になります。また、初期の場合疲労骨折はレントゲン撮影をしても映らない場合もあります。そのようなことも含め当院へ一度ご相談ください。現在の状態を確認させていただき、レントゲン撮影が必要な場合には紹介状作成をいたします。(紹介状作成は無料)

  1. 反復的に同じ動作の練習をしている
  2. コンクリートの上でダッシュをすることが多い
  3. ジャンプ動作を繰り返している
  4. カラダを切り返す動作を繰り返している
  5. 筋肉の柔軟性の低下
  6. 足に合っていないシューズを使用
  7. 左右の筋肉量の違い

疲労骨折は、上記のような様々な原因で発生します。痛みの原因はこれ以外にもありますが、代表的なものが上記の7つになります。特に運動量が増える時期は注意する必要があります。

・中学生から高校生になるタイミング

・大会前の時期の運動量増加

・OFF期間のトレーニング量増加

この期間は、運動量と身体の成長のバランスが崩れることで発生します。

疲労骨折の場合には、コンビネーション治療を行なうことが多いです。当院では、包帯や固定材を用いた固定だけでなく、骨の治癒を促進させる機械を使用します。

疲労骨折は、痛みが徐々に出てくるのが特徴的です。違和感が出始めている時に治療を開始するのと、痛みが強くなってから治療をするのでは治療期間が大きく異なります。そのため、足の甲・スネ・腰の痛みが気になる中学生・高校生は一度当院へご相談ください。疲労骨折手前の状態でも、一定の治療期間が求められるため我慢することなく早めにご相談ください。お身体のことで悩んでいる方は、相談だけでも結構ですので当院へ一度ご連絡ください。

疲労骨折は治ります。ですが、正しい治療期間を設けない場合に、骨が肥厚してしまったりなどのリスクもあるため、しっかりと治療することが大切です。

疲労骨折かどうかの判断は、レントゲン撮影や徒手検査を実施します。

稀にレントゲンに上手く映らなかった骨折もあるため、2種類の検査をする必要があります。

疲労骨折で悩んでいる場合、相談でもOKですので気軽にお尋ねください。