梨状筋症候群

腰から太ももにかけて伸びている「坐骨神経(ざこつしんけい)」は、骨盤内にある「梨状筋(りじょうきん)」の下を通過します。この梨状筋が何らかの原因により硬くなり、坐骨神経を圧迫して痛みやしびれなどが出現するものをいいます。

梨状筋は複雑な股関節の動き(回旋運動)に関与している筋肉であり、ゴルフや野球など体を捻る動作の多いスポーツや、中腰での草むしりなどの肉体労働、長時間のデスクワークや長距離の運転などによるオーバーユース(使いすぎ)によって、筋肉の柔軟性がなくなることで坐骨神経を圧迫します。また、股関節の異常や人工股関節の使用に伴う障害でも、梨状筋症候群を引き起こすことがあります。

坐骨神経の圧迫により、坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)が発症します。そのため、お尻から太ももの裏側にかけた痛みやしびれ、動かしずらさなど、様々な症状が出現します。

梨状筋症候群は、オーバーユースが原因の一つであり、日常的に筋肉を酷使している場合、そのまま放置しても症状の改善は見られません。また、場合によっては梨状筋を切除する手術が適応となるケースも存在するため、違和感を感じたら整形外科や整骨院での受診をお勧めします。

梨状筋症候群による痛みやしびれには、「手技療法」や「はりきゅう」、さらに鍼に電気を流す「パルス療法」が有効です。さらに、症状に応じて、骨盤矯正、超音波治療などを体の状態に合わせて施術していきます。