暑さと男性不妊

こんにちは。安井鍼灸整骨院です。今回は、暑さと男性不妊です。

世界中のカップルの約15%が不妊症と言われています。

そして、その不妊症の20-50%は男性側が要因となっています。

男性の生殖能力に影響を及ぼすものとして、年齢や遺伝的背景、生活習慣以外に季節や天候があると言われています。

また、精子の形成は精巣温度に非常に敏感で、夏に精液の質が低下することが多くの研究で報告されています。

アルゼンチンの不妊治療施設で治療を受けた男性を対象に、2-7日間の禁欲期間後、採取した精液の液量・濃度・運動性を測定しました。

ここから、総精子数と総運動精子数を計算して精子が形成された時期を春・夏・秋・冬の4つのグループに分けて比較しました。

この4つのグループおいて、精液の質は冬が良く、夏に悪いという結果になりました。

何故精子の質が変化してしまうのか?

正常な精子形成には、体温より2-7℃低い温度が必要です。

また、精巣は代謝活動が活発で大量の熱を発します。

精子形成に必要な温度を維持するためには、この熱を適切に調節する必要があります。

これらのことから精子の質は季節の影響を受けることが示され、特に温度と湿度の上昇は精液の質に悪影響を及ぼすことがわかりました。

陰嚢に熱がこもる原因。トランクスなど風通しがいいものがおすすめ

肥満により陰嚢が太ももと接触することにより、陰嚢温度が上昇

PCと接触することにより陰嚢温度上昇の原因

陰嚢温度上昇の原因

陰嚢内の血管が収縮して血流が悪くなる

陰嚢が圧迫されて血流が悪くなる

AGA(男性型脱毛症)の治療薬のうち、プロペシアを主成分とするものには、男性ホルモンの作用を抑制してしまう働きあり。また、性欲減退や精子数の減少、EDなどの原因になる場合もある

一滴でも飲むとだめという意見もあるが、正確な悪影響は不明

精神的ストレスや有害物質による悪影響

精子の質の低下。1-2日間程度で十分

最近では陰嚢温度上昇を予防するために、陰嚢専用の冷却シートや陰嚢冷却下着などが販売されています。陰嚢冷却シートは冷えピタのように陰嚢を冷却シートで包み、陰嚢温度を2℃程度下げる効果があります。陰嚢冷却下着は通気性がよく、陰嚢が接触する部分が冷感素材で作られているため陰嚢温度上昇を軽減するそうです。

今年の夏もとても暑い日が続いています。熱中症や熱射病に気をつけつつも、陰嚢の温度を上昇させないように気を配っていきましょう。

精子は、精巣の中にある精細管で「精祖細胞→精母細胞→精子細胞→精子」と細胞分裂していきます。精子へ成長すると、精巣上体に移動し、10~20日かけて成熟、泳ぐ力や卵子に侵入する力をつけます。

ここまでの過程を経過するまでに70~80日かかるとされています。つまり、元気な精子を射精するには80日前から準備が必要ということです。

補足として、射精後5~6時間で受精能力が完成し、4~5日生きるとされています。また、女性の子宮頸管→卵管へと進むまでに次々と脱落し、卵管までたどり着ける精子は正常な総精子数3900万個以上のうち数十~数百となっています。その中のたった1個が、卵子の中に入り込むことができれば受精となります。

精子の数が少ない・運動率が悪い、奇形が多いなどの状態は女性のホルモンバランスと同様、生活習慣や疲労など体の状態によっても大きく左右されることがおわかりでしょうか。

疲れがとれない、ストレスが溜まっている、腰が痛い、暴飲暴食、急激に体重が増えたなど思い当たる人は要注意!体が元気でなければ良い精子は生まれません。

鍼灸治療をすることで骨盤内、特に精巣を中心とした血液循環が良くなり、同時に自律神経のバランスが整うことで、精巣の働きが高まり、精子の数や運動率が改善されます。

鍼灸の治療効果は、早い人では1回目の治療後から体感できます。前述のように、確実に男性不妊を改善させるには、およそ3ヶ月治療を継続することです。治療の頻度、期間等は、初診時に体の状態をみてご説明いたします。病院での治療と併用して構いません。まずは、お気軽に安井鍼灸整骨にご相談ください。

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